Section outline

  • 当学科は4講座12研究室から構成されます。以下に各研究室への所属教員とその研究内容を紹介します。

    <教員の名前をクリックすると大学の教員紹介のページにとびます>

    • ■ 海洋生物学講座

      研究キーワード:浮遊生物学、底生生物学、魚類体系学、分類種、多様性、生態、行動、生活史

      魚類体系学研究室研究室のHPへ

      今村 央 教授LASBOS] ・ 河合 俊郎 准教授LASBOS] ・ 田城 文人 助教LASBOS
      研究紹介:スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。

      魚類分類学 魚類系統分類学










    • 動物生態学研究室研究室のHPへ

      和田 哲 教授LASBOS]・石原 千晶 助教LASBOS

      研究紹介:スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。
      行動生態学入門:ヤドカリのオスはどのような情報を利用して、配偶行動をおこなうか? 巻貝も「托卵」する ピンチを切り抜けろ!巻貝の護身術


    • プランクトン研究室研究室のHPへ

      山口 篤 准教授LASBOS]・松野 孝平 准教授 LASBOS
      スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。
      1 プランクトンの多様性と分類群 2 プランクトン群集 3 カイアシ類 4 中層性カラヌス目カイアシ類 北極海の海氷衰退による動物プランクトンへの影響 北極圏の海氷融解早期化は大型プランクトンを減少させる 北極海における動物プランクトン2種の生活史を解明 北極海の動物プランクトン同科5種の生活史を解明 野外の動物プランクトン糞粒に関する新しい定量法

    • ■ 資源生物学講座

      研究キーワード:資源生態、資源生産、資源解析、海洋生態系、資源変動、気候変化、漁業活動、進化生態学

      北洋研研究室のHPへ

      山村 織生 准教授LASBOS]・ティエボ助教
      スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。
      海洋生物科学実験:異体類市場標本の測定


    • 漁場学講座

      髙津 哲也 教授LASBOS]・中屋 光裕 准教授LASBOS](研究業績:髙津中屋
      スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。

      陸奥湾のイカナゴ属(Ammodytes sp.)の生活史 水産学部漁場学講座・中屋光弘の研究紹介 津軽海峡周辺における持続的な水産資源の利用


    • 松石研究室研究室のHPヘ

      松石 隆 教授LASBOS
      スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。

      松石研究室研究紹介









    • 進化行動生態学研究室

      西村 欣也 特任准教授LASBOS

    • ■ 海洋環境科学講座

      研究キーワード:海洋環境物理学、物理海洋学、沿岸海洋学、海洋環境化学、化学海洋学、海洋生物地球化学、溶液化学

      札幌キャンパス

      工藤 勲 教授LASBOS]・芳村 毅 准教授LASBOS](芳村個人のHPヘ
      スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。

      陸奥湾における貧栄養化とその対策 北海道サロマ湖でのホタテガイ養殖を支援する環境調査


    • 函館キャンパス研究室のHPへ

      大木 淳之 教授LASBOS] ・ 野村 大樹 教授LASBOS] (大学院は北方生物圏フィールド科学センター 生態系変動解析分野 に所属・ 野村個人のHP
      スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。

      噴火湾における物質循環研究 海洋表層のジヨードメタンの謎 海底のヨードエタンの謎 海洋のヨウ素循環 植物プランクトンによるイソプレン生成 噴火湾の基礎生産(栄養塩、全炭酸)の時系列観測 海洋堆積物でヨードエタンがメジャー成分に躍り出る 極域海洋における物質循環研究


    • ■ 海洋共生学講座

      研究キーワード:水圏生物資源、水産経営、海洋政策、海藻、ネクトン、次世代港湾、ブルーエコノミー、産学官連携

      サケ生物学グループ

      工藤 秀明 教授LASBOS
      スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。

      サケ属魚類の嗅覚刷込と記憶想起 のメカニズム


    • 頭足類グループ

      バウア・ジョン・リチャード 准教授LASBOS
      スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。

      頭足類の魅力的な世界


    • 海藻学教室

      秋田 晋吾 助教LASBOS
      研究紹介:スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。

      海藻調査@葛登支 藻場の保全

    • 野外巡検(2年次の4~9月におこなわれる少人数制の実習科目

      実習内容の詳細:スライドアイコンをクリックして詳細を閲覧できます。

      野外巡検

    • 水圏生物科学実習(遊楽部川・サケ産卵遡上実習)


          

      ユーラップ川実習(サケマス実習)1、2、4(動画クリック)

      これら以外にも、LASBOS YouTubeで閲覧できます。


    • 水圏生物科学実習(臼尻臨海実験所)(工事中)

    • 学部共通科目 2年生

      海洋学入門 水圏生物学 実験統計学

      基礎水産資源学 水産資源各論 水産物理学入門

      水産増殖学 水産生物化学 水産物利用学

      水産経営・経済学

    • 学科基盤型科目 2年生

      基礎生態学 海洋生物科学Ⅰ 海洋生物科学Ⅱ

      化学海洋学 分析化学 海洋保全学

      海洋計測学 物理海洋学・気象学

    • 学科深化型科目 3年生

      魚類学:魚類の分類、系統類縁関係の推定

       魚類生産生態学 北方生物圏生態科学

      プランクトン学 ベントス学 水産資源学

      海洋生態学 海洋基礎生産学 海洋生物地球化学

    • 基礎乗船実習(2年次の9月)

      基礎乗船実習

       練習船おしょろ丸で3泊4日の実習です。船生活に慣れるのと、海洋観測や水産資源量調査の基本を学びます。学科内の仲間に知り合える機会にもなっています。以下は、海洋生物科学科2019年基礎乗船実習を撮影したものです。


        
      CTD観測の動画1と2(画面クリック)

        
      CTD採水の動画1と2(画面クリック)


         
      ノルパックネット観測の動画1~3(画面クリック)


        
      マクロベントス調査の動画1-2(画面クリック)



    • 洋上実習(3年次の5月)

      太平洋、東方沖におしょろ丸で行きます。サケマスの流し網、海洋観測などを行います。



      カラフトマスの魚体測定動画(画面クリック)


          

       流し網実習の風景(写真のみ)         流し網実習(魚体測定)(写真のみ)     船内実験室で溶存酸素測定(写真のみ)



       採水作業(写真のみ)

    • 乗船実習(3年次の9月もしくは10月)

      ・日高湾での着底トロール:深海魚の仕分け、魚類分類をします。
      ・日高湾と道東沖にて稚魚ネット:餌資源として重要な稚魚を採集して、場所による特徴を調べます。
      ・日高湾と道東沖にてプランクトンネット:動物プランクトンの日周鉛直移動の様子を調べます。
      ・日高湾での海洋観測:海洋の鉛直構造(水温と塩分)、鉛直採水による溶存酸素測定、海底堆積物採取(実施しないこともあり)
      ・襟裳沖~道東沖:海棲哺乳類の目視観測
      ・襟裳沖~道東沖:海鳥の目視観測

       以上、盛りだくさんな実習内容です。スケジュールがタイトなので、時間厳守で行動しましょう。船内レポートと、下船後のレポートがあります。


      海底堆積物採取の動画(画面クリック)

    • 沿岸実習(4年次の5月、9月、11月)

      海洋生物科学科沿岸実習

    • 化学分析実験や生物実験などを1年間かけて行います。



      学生実験動画:異体類の市場標本測定(山村先生)

  •  これまでにあった質問をまとめました。個別の質問は、学科担任や教員にメール等で直接質問してください。

    • Q 深海魚の研究はできますか?

      A 深海の定義にもよりますが、水深200 mよりも深いところの魚を採取することはできます。そのうえで、何を調べるのか。魚類分類学(今村先生、河合先生、田城先生)の研究、魚類生態(山村先生)の研究ができるかもしれません。詳しくは、各先生に聞いてください。

      A(山村先生より) 山村研では特に「深海魚研究」の看板は掲げていませんが、現在フジクジラ(深海性の小型サメ)とイラコアナゴ(深海性のアナゴ類)の生態を研究対象にしている大学院生が居り、他にもまだ研究対象が居るかもしれません。主に共同研究のパートナーである外部機関の調査航海に参加させて戴いて試資料を集めることになります。

      A(河合先生より) 海洋生物科学科では3年次の秋に乗船実習を実施しています。その実習では深海底曳トロール(例年、水深800から1,000m付近を曳網)と日没後の中層曳トロールを行っています。底曳トロールではホラアナゴ類、ソコダラ類、チゴダラ類、ゲンゲ類、ウラナイカジカ類や、時々チョウチンアンコウ類やアカチョッキクジラウオも採集されます。中層曳トロールではソコイワシ類、ヨコエソ、ハダカイワシ類などが非常に良い状態で採集されます。採集されたすべての魚類の種名を調べ、重さを計測し、一部の種では胃内容物を調べたりもします。

      私たちの研究室では魚類を対象として、種分類や系統分類を行っています。4年生になるとそれぞれの研究室に配属になります。深海性魚類を対象として研究している学生や院生もいます。詳細はホームページをご覧ください。http://www.humzfish.com/index.html

      函館キャンパスには北海道大学総合博物館分館の水産科学館があります。その標本庫には23万点の魚類標本が保管されていて、その中には多くの深海性魚類も含まれています。学生ボランティアも募集しています。その活動の中でも深海性魚類に触れることができます。https://twitter.com/FSC_HOUM


      Q 船酔いが心配なのですが。

      A 基礎乗船実習に参加してみましょう。函館湾や津軽海峡の近場での航海実習です。荒天時は、無理せず、穏やかな湾内に入るでしょう(あまり揺れない)。この航海で大丈夫だったら、洋上実習や乗船実習に参加すればよいです。また、乗船しなくても、他の実習系の授業単位をとれば卒業できます。

       コラム「船酔いと研究」へリンク


      Q 海洋生物科学科で、なんで、海洋化学があるのですか?

      A 海洋基礎生産が海洋生態を支えていますよね。海洋基礎生産は、海洋の水の流れや、栄養成分の供給で決まります。うちの学科では、海洋環境から、海洋生態まで、広くあつかっています。


      Q 高校で、物理と化学しか学んでいないのですが、大丈夫ですか?

      A 海洋生物科学科では、生物系の授業は必修なので、生物学の基礎を独自に学ぶ必要があると思います。しかし、物理や化学を学んでいたことは、海洋環境を理解するうえで強みになるので、海洋生物科学科も選択肢に考えるといいでしょう。




      Q 大学院進学するものですか?就職しても、研究したことは役立たないのでは?

      A 研究に興味があるなら、大学院進学をお勧めします。北海道大学は大学院大学であり、研究者育成に見合った研究環境が整っています。たとえ研究職以外の職種に就くことになったとしても、大学院での経験は無駄にはなりません。研究の過程で、皆さんは、論文などからの情報の取得、研究計画の策定、調査や実験によるデータの取得・整理、データの解析、研究室での様々な議論、学会発表(国際学会で英語で発表する人も珍しくありません)などを経験します。これらの経験は、たとえ研究した分野とは関係のない職種に就いたとしても、きっと皆さんにとって有益でしょう。本学部の場合、就職率も学部生よりも修士のほうが高いですし、専門的な職種に就職する比率もぐっと上がります。


      Q どのような就職先がありますか?

      A 水産学部全体でお答えします。民間企業(職種はさまざま)も官公庁(公務員)や研究機関などに就職していますが、内訳は学部卒と修士卒、博士卒で異なります。令和元年度の進路状況では、学部卒は民間企業39人、官公庁4人、研究機関1人で、進学が141人でした。修士卒は民間84人、官公庁11人、研究機関7人で進学が10人でした。博士卒は民間3人、ポスドク研究員3人、大学教員4人でした。
       なお、高校生のときの「高校別の大学進学実績」などと違って、就職先は偏差値では決まりませんし、「同じ成績だから同じ就職先」ということには決してなりません。「就職実績」は、先輩たちの実績であり、それが自分にそのまま適用できるわけではないのです。まずは自分がどのような職種に興味があるのかを考えましょう。


      Q 淡水魚の研究に興味があるのですが、海洋生物科学科か、増殖生命科学科か悩んでいます。どのような違いがあるのでしょうか。

      A (和田先生より)ふたつの学科の境界はあいまいですが、海洋生物科学科は「生態学」寄りで、増殖生命科学科は「生理学」寄りです。例えば私の研究室では大学院生がイワナやアマゴの形態や行動、生活史の進化について生態学の観点から研究していて、学部4年生がキンギョの学習について研究をしていますが、どちらも、生きた魚をそのまま調査、実験する手法で研究していて、遺伝子や神経生理などは調べていません。


      Q バイオロギングに興味があるのですが、海洋資源科学科か、海洋生物科学科のどちらから入るのがいいのかわかりません。

      A 水産学部でバイオロギングの研究をしている教員は、海洋生物海洋生物科学科:綿貫(海鳥),海洋資源科学科 高木(魚類),宮下(魚類など),米山(魚類),富安(魚類など) となります。バイオロギングの対象生物から考えると、海鳥が海洋生物科学科、、魚類は海洋資源科学科になります。


      Q 南極に興味があるのですけど、、、

      A 是非! ただし、南極観測隊に参加できるのは、博士課程進学してからか、博士課程進学が決まった修士2年以降でしょう。それまでは、サロマ湖での氷上観測などがあります。また、練習船による海洋観測で野外調査に慣れておくのがよいでしょう。いずれにしても、「南極に行きたい」と強く願って、それに向けて学んだり、行動を起こせば、かなうものです。(by 野村先生 代筆大木)


      Q クラゲに興味があるのですけど、海洋生物科学科でできますか?

      A(山村先生より) クラゲ類そのものを専門の研究対象としている教員は学科には居ませんが、映像データによる種同定や現存量推定はプランクトン研究室で実施可能かもしれませんし、臼尻実験所では修士課程の院生が沿岸域に出現するクラゲ類を対象に現在研究を行っています。「待ち」の姿勢では実施困難と思われますが、本人の熱意とアイデアがあり、事前に教員とよく相談すれば対応可能な研究室はありそうです。
      A(和田先生より)私の研究室では、昨年度と今年度の2年続けてミズクラゲの「ポリプ」を研究対象とした修士研究がおこなわれています。クラゲといえば、みなさん、海中を浮遊している状態を思い浮かべますが、あれは「メデューサ」と呼ばれる有性生殖世代であり、ごく簡単にいえばメデューサから生まれた無性生殖世代にあたるのが「ポリプ」です。イソギンチャクに似た形をしています。修士生たちはメデューサの野外調査もしていて、数種のクラゲでメデューサの実験も試みたのですが、実験操作がなかなか難しく、飼育実験が容易なポリプで興味深いことがたくさん見つかったので、二人ともポリプで修士研究をおこなうことになったという次第です。