Topic outline
簡単な紹介
新種発見の研究例
この下に研究の詳細があります。
魚類分類学
「種多様性の解明」
現生の魚類は、世界で34,000種以上が知られています。一方、毎年300種から500種の魚類の新種が公表されているため、魚類の種数は増え続けています。このように多くの新種の報告が続いていることは、魚類の多様性が依然として十分解明されていないことを示しています。そのため、形態学を基盤とした魚類の多様性研究を推進する必要があります。
そもそも、魚類とは何でしょうか?
「脊椎動物」のうち、「四肢動物」以外の分類群と説明できます。脊椎動物とは、脊椎骨をもつ動物のこと。四肢動物とは、4つの足(手)を持つような動物(両生類、は虫類、哺乳類、鳥類)のことです。魚類は、「四肢動物のほか多数」としか定義できないことからも、その分類群が多様すぎることが想像されます。
新種の発見!
“新種を発見する”とは、どのようなことか説明します。
みなさんが思いつくのは、
① 未踏の場所で調査を行って珍しい生物を発見し、その生物が新種であることが確認されること、ではないでしょうか。
それ以外にも、
② 既に採集されていて、博物館などの研究施設に保管されている学術標本を調べることによって新種が発見されることがあります。従来の種の定義と標本の特徴を照らし合わせた結果、その標本が従来の種の定義に当てはまらず、適用する名前(学名)がないことが確認されれば、新種と判断されます。
魚類を科学的に分類すること、魚種分類の定義を再検討すること、ある魚類が新種であることを明らかにすること、これら全てが魚類分類学の面白さになります。
北大では、①と②の両方により新種の魚類を発見してきました。
研究例
北大では精力的に魚類分類学の研究を続けてきました。発見した新種の数は193種にも及びます。