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    • 国連が定めている、Sustainable Development Goals(SDGs: 持続可能な開発目標)では、私たち人類が持続的に繫栄するため、経済・社会・環境を調和させながら、全ての貧困をなくし、自由における普遍的な平和を強化することを目標にしています。これを、2030年までに達成することはチャレンジングなことではありますが、全ての人々がこれに向けて動き出せば、不可能ではありません。それぞれの人が、SDGs達成に向けて何ができるか、考えて動き出すことが大事です。


    • SDGsでは、どのような目標が定められているのでしょうか?

       行動計画(アジェンダ)に目標1~17が記されています。下記SDGsアジェンダをご覧ください。

    • どのように、LASBOSでSDGs達成に貢献するのでしょうか?

       SDGsという、チャレンジングな目標を達成するには、全ての人が同じ目標に向かって行動しなければなりません。一緒に動く人を増やしてゆくことが欠かせないので、発信力のあるメディアがSDGsの達成に向けた行動を発信・拡散する必要があります。LASBOSはオンライン教材を発信するメディアとして、SDGsに関連する研究や教育の情報を北大の学生や一般に発信します。

    • LASBOSが、SDGsの何に関連するのでしょうか?

       海や水産に関するオンライン教材を集積した「LASBOS」と関連性が高いSDGsの目標としては目標2、目標3、目標4、目標6、目標12、目標13、目標14、目標15などがあります。

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    • 以下の目標とターゲットは「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」外務省仮訳より抜き書きしています。
    • 目標2:飢餓を終わらせ、食糧安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する(関連する20コースを紹介)

      2.3 漁業者をはじめとする小規模食糧生産者の生産性及び所得を倍増させる。

      2.4 持続可能な食糧生産システムを確保

      → LASBOSでは、水産養殖や品種改良による安定的な食糧生産、水産物の高付加価値化に関する研究や教育の情報を発信しています。

    • 目標3:あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し 、 福祉を促進する(関連する5コースを紹介)

      3.3 2030年までに、水系感染症及びその他の感染症に対処する。

      3.9 2030年までに、有害化学物質、ならびに大気、水質及び土壌の汚染による死亡及び疾病の件数を大幅に減少させる。

      → LASBOSでは、食品加工や流通における食中毒の抑制、水質改善に関する研究の情報を発信しています。

    • 目標4:すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進(関連する3コースを紹介)

      4.3 2030年までに、すべての人が、手ごろな価格で質の高い大学などの高等教育への平等なアクセスを得られるようにする。

      4.b 後発開発途上国の人たちが、高等教育を受けるのに必要な奨学金の件数を全世界で大幅に増加させる。

      → LASBOSでは、大学の授業内容を紹介し、誰でも教材を閲覧できるようにしています。順次英語化を進めています。
      オンライン教材を介して後発開発途上国の人たちに北海道大学の教育内容を知ってもらい、留学生として受け入れるのをバックアップしています。
    • 目標6:すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する(関連する2コースを紹介)

      6.3    汚染の減少、投棄廃絶と有害な化学物質や物質の放出の最小化、未処理の排水の割合半減及び再生利用と安全な再利用の世界的規模での大幅な増加させることにより、水質を改善する。

      6.6 山地、森林、湿地、河川、帯水層、湖沼などの水に関連する生態系の保護・回復を行う。

      → LASBOSでは、人々が使う水の安全性を高める研究を紹介しています。湖沼に繁殖する植物プランクトンの中には、大増殖して毒素を放出するものもあります。そのような有害藻類を、自然にいる微生物の力で制御する研究があります。

    • 目標8:持続可能な経済成長と働きがいのある人間らしい雇用(関連する1コースを紹介)

      8.3 生産活動や適切な雇用創出、起業、創造性及びイノベーションを支援する。

      8.4 世界の消費と生産における資源効率を漸進的に改善させる。経済成長と環境悪化の分断を図る。

      → 目標1、5とも関係しますが、漁業を経済基盤とした安定・強靭な社会システムの構築において、女性の能力強化が欠かせません。そして、すべての人たちが働きがいのある仕事に就くことが持続性につながります。LASBOSでは、このような視点で進めている研究を紹介します。

    • 目標9:持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進(関連する1コースを紹介)

      9.4 資源利用効率の向上とクリーン技術 及び 環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大、産業改善により 、持続可能性を向上させる。


    • 目標10:各国内及び各国間の不平等を是正する(関連するコースを紹介)

      10.1 各国の所得下位 40% の所得成長率を漸進的に向上させる。

      10.6 国際経済・金融制度の意思決定における開発途上国の参加や発言力を拡大させる。

      → 漁業経済を基盤とした社会において所得下位の人たちの所得が向上すること、その経済基盤を活かして他国と平等な取引ができるような社会システムを構築することを目指した研究を進めています。LASBOSでは、そのような研究を紹介します。

    • 目標12:持続可能な生産消費形態を確保する(LASBOS-SDGs目標12へリンク)(関連するコースを紹介)

      12.3 食料の廃棄を半減させ、生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる。

      12.b 地方の産品販促につながる持続可能な観光業に対して持続可能な開発がもたらす影響を測定する。

      → LASBOSでは、食品(おもに水産物)の残渣物(未利用部位)利用する研究、食品の保存と安全衛生に関する研究や教育の情報を発信しています。
      → LASBOSカードを介して、特産品の水産物をアピールし販売促進に貢献します。

    • 目標13:気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる(関連するコースを紹介)

      13.3 気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育をする。

      → LASBOSでは、海や水産漁業に関する気候変動に関連する研究や教育の情報を発信しています。

    • 目標14:持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する(関連するコースを紹介)

      14.1 あらゆる種類の海洋汚染を防止

      14.2 海洋生態系に関する悪影響を回避、生態系回復のための取り組み

      14.3 海洋酸性化の影響を最小限化

      14.4 水産資源を回復、漁獲規制

      14.7 後発開発途上国の海洋資源の持続的な利用

      14.a 開発途上国における生物多様性の寄与向上、科学教育の推進

      → LASBOSでは、以下の海洋科学や水産学に関する研究や教育の情報を発信しています。

        海洋科学(物理・化学・生物)

        海洋マイクロプラスチックスの調査・研究・教育

        海洋生態系を調査して、生態系回復のための漁業規制を提案

        海洋酸性化の研究

        後発開発途上国に赴いて水産学の研究教育

        海の生物多様性に関する研究


    • 目標15:陸域生態系の保護、生物多様性の損失を阻止(関連するコースを紹介)【準備中】

      15.1 陸域生態系と内陸淡水生態系及びそれらのサービス保全、回復及び持続可能な利用

      15.5 生物多様性の損失を阻止

      15.8 外来種の侵入を防止、陸域・海洋生態系への影響を大幅に減少させる、優先種の駆除または根絶

      → LASBOSでは、以下の研究や教育の情報を発信しています。

        河川や湖沼の生物多様性を調査

        河川と海を行き来する魚類の生態を調べ、陸域生態系への寄与を調査、保護に役立てる研究

        河川や湖沼への外来性魚類の分布とその影響を調査する研究


    •  北海道大学で行っている教育・研究の多くがSDGsに関連しています。多くの人に、SDGsを知ってもらい、関心をもってもらうことが必要です。私たちLASBOSでは、特に海の分野でそれをお手伝いします。

      1)LASBOSから発信している教育・研究情報の中で、SDGsに関連することを挙げる。

      2)SDGsに関連することを説明する。

        SDGsのターゲットに照らし合わせて、何がどのように関連するのか、なるべく分かり易く説明する。

        SDGsのバックグラウンドとなるような基礎的な知識を伝えることも含みます。

        (順次、更新して分かり易くしてゆきます。最初のうちは短い説明で終わるかもしれません。ご了承ください。)

      2021年度はここまでを実施します




      その先、SDGs関連項目のうち、いくつかについては、以下を考えています。

      3)SDGsに対して、何を貢献するのか、具体的な計画と目標を立てる。ある期間ごとに自己評価をする。

       その考え方と、やり方を、下に記しました。進捗によって、随時更新されます。


       SDGsには、期限を決め、具体的な目標が定められています。アジェンダを読むと、フォローアップとレビューが欠かせないと記されています。これは各国政府が負う責任なので、個人の取り組み全てに対してレビューまでは求められません。しかし、大学や企業でSDGs対応することについては、なるべく、フォローアップとレビューを可能にする必要があると思います。つまり、私たちは「SDGsを掛け声だけで終わらせない」責任を負うべきなのです。


       そうはいっても、フォローアップとレビューが負担になりすぎると、先に進められないので、以下を箇条書きにして、記録を残したいと思います。

      1)SDGsの何の目標に、どのように関連するか説明する(数行)
      2)SDGs達成に向けての行動計画、当該年に何をするか、数年単位で何をするか(1~数行)
      3)その計画年が過ぎたら、進捗を報告、自己評価、計画を練り直す(1~数行)
      4)仲間を募ったら、その内容を記す。(1~数行)



    •  LASBOSとしては、SDGsに関連することを多くの人に知ってもらうことで、SDGsに貢献したいと考えています。LASBOSを見て、SDGsに貢献したいという方がいらっしゃるのは、とても嬉しいことです。いくつか貢献の仕方があると思います。1)あなたが、SDGsのことを学んで、独自に何かをやること。2)あなたが、北海道大学に入学して、基礎を学び、SDGsに貢献しうる研究をすること。3)北海道大学のSDGs関連研究をご支援いただくこと、共同研究を進めることなどがあります。どうぞ、ご検討ください。


      高等教育機関としてSDGs目標4(全ての人に高等教育にアクセスすることを可能とする)やSDGs目標13(気候変動の早期警戒に関する教育)で貢献することができます。LASBOS Moodleでは、高等教育の内容をオンラインで配信するプラットフォームとして、SDGs達成に貢献したいと思います。

      研究機関として、SDGs目標2, 12, 13, 14, 15(食料問題, 海洋や陸水 の環境・生態系に関する課題解決)で貢献することができます。共同研究(産学連携)として加わって推進していただくか、是非、北海道大学の学生になり、一緒に活動することもご検討ください。


       個々の研究活動は、それぞれ個別の目的をもって実施しています。「SDGsに貢献するため、〇△の研究を行う」とはいいません。ただし、個別の目的を立てるときや、その研究を実施する過程において、常に、それがSDGsに貢献しうる価値あるものなのかを考えています。私たちはSDGsを行動指針として位置付けています。

       このような、個別の目的の研究に対して、個人様、民間企業様などよりご支援を頂けるとありがたいです。「LASBOSについて問い合わせ先」までご連絡ください。大学のオンライン教育を一般の方にも提供するLASBOSの維持にもご支援いただけると助かります。


    • LASBOSは、北海道大学のバランスドオーシャン事業が運営しています。


    • 北海道大学のSDGs対応のトップページです。