海面塩分の観測には,波長の長いマイクロ波が使われます.
マイクロ波は,身近なところで言えば携帯電話の電波や,電子レンジ(英語名Microwave oven)などで,またレーダーや通信分野でも幅広く使われています.
海面から放射される電磁波は,低周波マイクロ帯で塩分に「感度」があることが知られています(感度とは,塩分の変化に対し電磁波の強度が変化することを意味).したがって,人工衛星が受信する海面からの電磁波の強度変化から,海面塩分を逆推定することができます.
しかし信号が極めて微弱であるため,塩分観測に要求される技術水準が極めて高く,近年まで実現できませんでした.