日本の北に位置する北海道では寒帯性の海藻が生育しており、本州、四国、九州などでは見られない海藻があります。道南地域の海藻と言えばマコンブですが、コンブ漁が行われていない時期の養殖ロープには色々な海藻がいます。例えば冬の寒い時期には紅藻ダルスが養殖ロープにびっしりと育っています。日本ではあまり馴染みのないダルスですが、海外では一般的に食べられています。2000年代、函館市では、ガゴメコンブを取りあげた街おこしとして地域の活性化を目指してきました。その取組みは新聞やテレビなどで数多く紹介されてガゴメは全国的なブランドになりました。
北海道大学水産学部では、道南の未利用資源を有効利用できないかと考えました。そして、新たな資源として着目したのが紅藻ダルスです。ダルスの生態、栄養成分、健康機能性、利用法について明らかにしようと日々研究と教育に取り組んでいます。本コースでは、それらの研究の一部を紹介します。