長崎大学大学院 総合生産科学研究科 修士1年 高橋雄大
体験レポート
6月17日〜19日に北海道函館市を訪れ、函館サーモンの養殖事業を見学する機会をいただきました。今回の訪問見学は、養殖業の実態を深く理解する上で今までにない貴重な経験となりました。
また、北海道大学の三瓶先生、山下先生やマルナマ古清商店の松川様を始めとする関係者の皆様には大変親切に対応していただき、心より感謝いたします。
学びと発見
視察を通じての発見や学んだことは主に3つあります。まず、函館と長崎の共通点の多さに驚きました。私は長崎大学の学生ですが、函館と長崎は夜景が有名であること、観光業が主な収入源であること、また海産グルメが有名であること、というように非常に似通っている点が多いなと感じました。このような共通点から、長崎と函館は、水産業の復興について協力し合えることがあるのではないかと感じました。また、函館・北海道の水産業があまり衰退していないと思っていましたが、実際には函館の水産業も衰退しており、養殖事業に関しては本州よりも遅れていることを知りました。これは私にとって大きな発見でした。本州に比べて北海道でよりながく天然の水産物が獲れていたことが原因と伺いましたが、非常に興味深い話だと感じました。
最後に、海外では水産物の漁獲量が増加している一方で、日本では減少しているという現状がありますが、私は単純に海外の方法を真似るだけでは解決しないという難しさがあると考えています。これは普段から常々感じていることでしたが、今回実際に養殖現場を見学させていただいて、やはり先ほど挙げた難しさというようなものは感じましたが、同時に希望もあるのかなという風に感じるようになりました。今回の体験から得た学びをもとに、自分でも日本の水産業が再発展するにはどのような道があるのか模索し続けたいです。
自分自身の変化
この視察を通じて、私自身にも大きな変化がありました。養殖業の裏側を知ることで、これまで当たり前に思っていたサーモンの一切れにも、たくさんの人々の努力と技術が詰まっていることを改めて再確認しました。さらに、環境問題や食の安全性についても一層の関心を持つようになりました。
視察後、自分の生活においても環境に配慮した行動を心掛けるようになり、地域の食材を積極的に選ぶようになりました。今回の経験は、私にとって新たな視点を得られただけでなく、今後の生活や価値観にも大きな影響を与えるものでした。
結論
函館市のサーモン養殖事業を視察したことは、私にとって非常に有意義な経験でした。サーモンの養殖がいかに複雑で、環境に配慮した取り組みが重要であるかを学び、自分自身の生活にも新たな意識を持ち込むことができました。今後も、食と環境について学び続け、持続可能な未来に貢献していきたいと考えています
長崎大学大学院 総合生産科学研究科 修士1年 高橋雄大