海洋のアルカリ度と炭酸カルシウム粒子の溶解

 海洋のアルカリ度を大きく左右するのが、炭酸カルシウム粒子の形成と溶解です。海水中で炭酸カルシウム粒子が溶解する条件について説明します。表層の海水に炭酸カルシウム粒子を入れても、永久に溶解することはありません。表層海水は、炭酸カルシウムに対して過飽和な状態だからです。深層海水では、条件によっては、炭酸カルシウムに対して未飽和になっていて、粒子が溶解します。

 なぜ、そのようなことがわかったのでしょうか? それは、海洋堆積物の組成分布が大西洋と太平洋で大きく異なることが明らかになっているからです。

海洋堆積物の組成分布


Introduction to Oceanography by Paul Webb,  figure 12.6.1 used under a CC-BY 4.0 international license.
Download this book for free at http://rwu.pressbooks.pub/webboceanography
The figure 12.6.1 was referred from Steven Earle, “Physical Geology” open access text book)


 上の図は、海底に堆積した泥の主組成を表したもので、大西洋では、炭酸カルシウムの泥(ooze)が広く覆っていることがわかります。北太平洋では、海底面を炭酸カルシムが覆っているところはありません。これは、大西洋の海底では炭酸カルシウムが溶けずに残っていて、北太平洋では全て溶けて無くなっていることを意味します。



Last modified: Saturday, 3 April 2021, 8:10 AM