【観測上の留意点】
・有線式CTDと異なり、観測中の測器の深度をリアルタイムに知ることができないため、繰り出したワイヤロープの長さ(線長)を頼りに測器のおおよその深度を判断します。測器と船の水平距離が大きくなるほど、線長と測器の深度の差は大きくなるので(線長>測器の深度)、測器の流され方に応じて目的の観測深度よりも多めにワイヤを繰り出す必要があります。但し、海底にぶつけるとセンサが故障しますので、水深を上回るほどワイヤロープを繰り出してはなりません。
・自己記録式CTDは電池を電源として作動します。観測中に電池切れすることのないよう、計測インターバルや電池の残容量、消費電流等を考慮したうえで観測計画を立てなければなりません。また、電池は余裕をもって交換されるべきです。
・この測器には位置情報(GPS信号)を記録する機能がありません。観測者が船位や時刻を正確に記録する必要があります。