正味の酸素消費量
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ある水塊が表面に存在していたときの酸素濃度を初期濃度 [O2]0 として、その水塊が深層3000mまで移動したとします。そして我々が海洋観測を行い深層3000 mの水を採取して酸素濃度[O2 3000m]を測定しました。その水塊が3000mまで移動する間に呼吸によって消費された酸素量は、【呼吸によって消費された酸素量】= [O2]0 - [O2 3000m] の式で求められます。
大気中酸素濃度(一定値)と水温を決めれば、[O2]0 は計算で求めることができます。
時刻 t =0 から、t=T の間で、呼吸により消費された酸素の量(ΔO2)を見積もってみましょう。
ΔO2 = 【O2】t=0 -【O2】t=T ここで、【O2】t は、時刻tにおける酸素濃度です。
実際の海洋にて、【O2】t=0 や【O2】t=T をどのように定めたらよいでしょうか。
一つは、全く同じ水を、異なる時間に採取して、酸素濃度が測れればよいです。
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もう一つは、水の流れが一定のエリアで、上流と下流の水を短期間のうちに集めればよいのです。
海洋表層の水の酸素濃度が、大気と平衡状態に達していることが期待できるので、その平衡状態を酸素濃度の初期値 [O2]0 とします。その表層の水が大気との接触から絶たれれば、それ以降は、海水中での酸素消費により、酸素濃度が減り続けます。経過時間は不明ですが、海水の酸素濃度を測定すれば、酸素消費量を求めることができるのです。
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