全炭酸とアルカリ度のXYプロット
主題大綱
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ここでは、全海洋にて、DICとアルカリ度がどのような分布をして、それがどのように決まるかを考えます。
炭酸系成分(3つ式)と水の平衡条件、DICとAlkの定義式の計6つの式を解くと、DICとAlk、pCO2、pHの4項目のうち、2項目が与えられれば、残り2項目を求めることができます。ホウ酸イオンまで入れて解こうとすると、5次方程式の数値解を出すことになるので、 Alk = 【HCO3-】+2【CO32-】 と簡単化したうえで、水温20℃、塩分34一定のもと、DIC, Alk, pCO2の関係を下の図に表しました。
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DICとAlk、pCO2の関係を表したXYプロットに、実際の海洋データを入れました。北大西洋高緯度域のDICとAlkが青丸で記されています。この水が深層に沈み込んで、南大西洋深層、南極海深層、北太平洋深層へ流れるにつれて、AlkとDICが上昇する様子がみられます。注目してほしいのは。北大西洋から南大西洋深層に至るまで、Alkの上昇が小さいことです。なぜでしょうか。
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