Perfilado de sección

  •  海の水は流体なので、浅い方に低密度の水、深い方に高密度の水があります。海水の密度は、水温と塩分で決まります。低水温・高塩分ほど高密度になります。表面の水が冷やされて高密度化すると、その密度と同じ水深まで表面水が沈み込みます。表面の水が、深い所で高水圧に曝されると温度が少し上昇します。海洋学では、この圧力効果を考慮して水温を述べるケースが多いです。つまり、ある深さの水を表面まで持ち上げた場合の温度に補正したものを、ポテンシャル水温といいます。(ポテンシャル水温については、別のところで詳しく説明します)海洋学では、水塊の特性を調べるため、X軸が塩分、Y軸がポテンシャル水温の散布図を作り、その図の背景に等密度線を加えた、T-Sダイアグラムを作ります。

     このコースでは、T-Sダイアグラムの作り方を知ってもらいます。

    •  先のコースで、A-Lineデータ(WK14-05)のCTDデータを、ODVで読み込む形式に整理しました。このデータには、既にポテンシャル水温や密度が計算されているので、ここでは、練習用のため、これらの列を削除してもらいます。

      1. 先のコースで整理したデータファイル(WK1405-ODV-convert4)をコピーして、同じフォルダーにペースト(WK1405-ODV-convert4コピー)してください。そのコピーされたファイルの名前を、WK1405-ODV-convert5  としましょう。



      その、WK1505-ODV-convert5.txt  をエクセルで開いて、以下のように、Potential temperatureとDensityの列を選んで右クリック、削除してください。そして保存。


  • 先のコース(1-6.ODVで散布図を作る)で既にやっていますが、復習のため、詳しく説明します。

    • 簡素化したデータファイル(WK1405-ODV-convert5.txt)をODV画面にドラッグ&ドロップして開いてください。





      このまま【OK】



      以下、Variable の項目は、自動で、適切に関連付けられているので、そのまま「OK」



      【View】→【Layout Template】→【1 Scatter】 で、散布図を作ってください。


    •  A-LineのCTDデータに記されている水深の情報は、水圧(dbar:デシバール)です。1 dbarは、水深1 mの水圧とほぼ同じです。もっと深くなると、水自体が水圧で押しつぶされて、上下方向の厚さが縮んでしまいます。海洋学では、水圧(dbar)を使うことが多いのですが、水深(m)で表示したいこともあるので、水深も変数に入れておきます。


    • ODVの画面右側にある、Sample窓を右クリック、【Physical Properties EO S80】カテゴリ→【Depth from Pressure】

      Depth from Pressure窓にて、そのPressureデータの列 【Pressure (dbar)】を選んで、【OK】



      以下のように、Depth from Pressureの変数が追加された。



      グラフを右クリック、【Y-Variable】→【Depth from Pressure】 で、追加したDepthをY軸にした散布図ができた。

      (”軸を反転”にチェックを入れて、図の上を0 m、下を深い方に表示させる)




      このようにして、ODVの機能で、Depth (m)を計算して、変数に追加、グラフに表示することができました。

    • Depth (m)を計算して変数に加えたのと同様に、Sample窓で右クリック、

      【Derived Variable】→【Physical Properties】カテゴリ→【Potential Temperature】

      ポテンシャル水温を計算するのに必要な、Temperatureの列を選択します。

      【Temperature (degree C)】→【OK】 → 計算に必要な塩分(Salinity)の列も定めます。



      参照圧力(reference pressure)を、0 (dbar)として入力します。



      選択できる変数に、Potential Temperature(Θ)が追加されました。



      なお、普通の水温(Temperature)と、ポテンシャル水温(Temperature Θ)を区別するため、シータ(Θ)が追記されます。


    • 海水の密度は、水温と塩分から計算します。ポテンシャル水温と塩分から計算された密度のことを、ポテンシャル密度といいます。

      ポテンシャル密度もODVで自動計算してくれます。変数に加えましょう。




      4℃の真水の密度は、1.000 g cm-3です。

      海水には塩類が含まれるから、密度は、1.0267 g cm-3くらいです。

      熱帯から極域、表面から底層まで、海水の密度は、一の位と小数点第1位は「1.0」は変わりません。

      海洋学者は面倒臭がり屋だから、いちいち「1.0」を記すのを嫌がります。そこで、1.0を省いて(0.0267)、1000倍した数値(26.7)を密度と表記します。このように表記したときの密度を26.7σと記して、26.7シグマといいます。

      上の窓で、Potential Density Anomalyと、偏差(Anomaly)と表記されているのは、シグマ表記だからです。


      これで、T-Sダイアグラム(ポテンシャル水温、塩分、ポテンシャル密度)を作る準備ができました。