溶存有機炭素の14C年代推定
主題大綱
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海水の移動時間を示すのが、海水中の全炭酸の14C年代推定結果です。これは、深層循環の時間スケールが1500年であることの根拠となります。
海洋の溶存有機物は難分解性が多いと推測されましたが、いったい、どれだけ分解されないのか知りたくなります。この疑問に答えるのが、海水中の溶存有機炭素の14C年代推定です。
北大西洋深層のDOCの14C年代推定による平均年齢は四千歳、北太平洋では六千歳に達します。その差、二千年。これは、深層循環の時間(千~千五百年)よりも長いです。このカラクリを考えてみましょう。
ヒントは、生産されたばかりの粒子状有機物、粒子状有機物が分解して生成されたばかりの溶存有機物は、分解速度が速いだろう。という推測ができることです。
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