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  • つづいて,ものへのアプローチとして「モノ・感覚価値研究会(→身心変容技法研究会)」のアプローチを紹介します.

    この研究会は,宗教学者・哲学者の鎌田東二氏(元京大こころの未来研究センター教授,神職・神道ソングライター)が代表,芸術家をふくめたメンバーから構成されており,「もの研究」のアプローチとして近年特異な活動でした.

    日本人のモノ認識や感覚価値(カワイイ(→KAWAIIは国際化しましたね),カッコイイ,コワイなどの価値etc)を分析し,また表現も行いましたが,「モノにも命・霊性が宿る」という観念をもとに研究や活動を行いました.

    研究会ウェブページの「モノ学・感覚価値研究会」とは?(http://mono-gaku.la.coocan.jp/)の中に,次のような一文があります.

    「モノ」が単なる「物」ではなく、ある霊性を帯びた「いのち」を持った存在であるという「モノ」の見方の中に、「モノ」と人間、自然と人間、道具や文明と人間との新しい関係の構築可能性があると考えます。


    活動自体は,かなり…アバンギャルドです.

     (参考youtube:研究会代表の鎌田が京大植物園の廃園騒動を背景にして,同植物園祭りでライブ「森のヌシ神に捧ぐ」を行っています.)


    人間がものを道具のように使うのではなく,ものの方から人間に働きかけるということになります.

    ここでは,道具的モノ観から脱却し,人間中心の文明認識を捉えなおす,という主張にひとまず注目してください.