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  • 2018年にチリ・パタゴニア地方で発生した赤潮の原因藻類。ニュージーランド株とは異なる形態や代謝を示す。ニュージーランド株で見出されたギムノジミンを産生していない(できないかどうかは不明だが培養条件では産生しない)。また、活性酸素の産生も低い事が示されている。ただし、被害生物種がニュージーランド株と類似しており、何らかの毒素の産生が推測される。

    LCMS分析から下記のブレベナールと同じ分子量656の分子が検出されたと報告されている。このシグナルは今回我々が道東株を分析した際にも検出されている。もし、しかし、我々の検出したシグナルは分子量655の同位体ピークであり、何らかの含窒素化合物由来である事を示唆している。パタゴニア株から検出された化合物もMS/MSデータからブレベナールでは無いと結論されている。


    なお、ブレベナールは同じKarenia属であるK. brevisから得られた化合物であり、Karenia属が産生する多様な梯子状ポリエーテル化合物の一つである。ナトリウムチャネルに結合する。