音響プロファイラによる海洋生物と海洋環境のモニタリング
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音響プロファイラは,係留式の魚群探知機です。バッテリーで駆動し,データは内部のメディアに保存されます。本機を海底に上向きに設置し,一定の周期で上向きに超音波を発射しエコーを収録します。本機のフレームにはCTメーター(水温と塩分を測定する機械)と深度計も設置しており,環境データも同時に収集しています。

船で計測する場合と違い,24時間連続で長期間の海中情報を可視化することができるので,生物の日周行動,季節によるエコーの違い,水温・塩分の変化によるエコーグラムの様子などを調べることが可能です。今回使用した音響プロファイラは周波数38 kHzと200 kHzの2周波数を備えています。ちなみに本機は現在,ArCSIIというプロジェクトのもと,はるかグリーンランドの氷河縁辺部で,魚類をモニタリングしております。コロナ禍により現地に赴けないため,練習として函館キャンパスから近い砂原町というところで試用した例です。

下記は別のフィールドで使用している音響プロファイラです。