섹션 개요

    • 1)血糖値上昇抑制作用

      近年、食生活や生活様式の変化に伴い、我が国の糖尿病患者数は年々増加する傾向にあります。そこで、ダルスから調製したタンパク質(ダルス・タンパク質)の血糖値上昇抑制作用について動物試験により検討しました。その結果、ダルス・タンパク質は糖負荷後の血糖値の上昇を有意に抑制しました。現在私達は、ダルス・タンパク質が小腸での糖の吸収を抑制するのではないかと推察しています

      2)アンジオテンシンI変換酵素(ACE)阻害作用

      高血圧症を放置すると動脈硬化を引き起こし、心臓病や脳卒中などの様々な血管疾患の原因になることから、その治療および予防は重要な課題です。そこで、ダルス・タンパク質のACE阻害作用について検討しました。その結果、ダルス・タンパク質をプロテアーゼで加水分解したペプチド(ダルス・ペプチド)に強いACE阻害作用が認められました。次に、ダルス・ペプチドを分画して作用ペプチドのアミノ酸配列を決定しました。その結果、それら配列がダルス由来フィコエリスリンの一次構造中に多く認められました。これらのことから私達は、ダルスのACE阻害ペプチドの主たる由来タンパク質がフィコエリスリンであると考察しています。

      3)抗酸化作用

      活性酸素による生体への酸化傷害が老化や種々の疾病の原因となることが明らかにされ、抗酸化物質を豊富に含む食品が注目されています。そこで、ラジカル消去活性を指標に、ダルス・タンパク質の抗酸化作用について検討しました。その結果、ダルス・タンパク質に抗酸化作用が認められました。一方、大腸菌で発現した、色素を持たないダルス・フィコエリスリンには抗酸化作用がほとんど検出されませんでした。このことから、ダルス・タンパク質の主要な抗酸化作用部位は、アポタンパク質部分ではなく色素部分であることが間接的に示唆されました