更に、脂質クラスごとに詳細に脂肪酸組成を分析したところ、最も主要なモノガラクトシルジアシルグリセロールでは、EPA含有率が70%以上にも達し、極めて高含有率であることが確認されました。このようにEPAを高い割合で含む海藻は、紅藻の中でもスサピノリを含めいくつかのものに限定されており、ダルス脂質成分の特徴といえます。
EPAは、血中脂質の低下作用をはじめ優れた健康機能が知られており、高純度に精製したエチルエステル体は医薬品として利用されています。脂質含量が少ないことから、ダルスに含まれる
EPAを抽出、精製して利用することは効率的ではありませんが、海藻の付加価値的な栄養成分として興味深いと考えています。