VMPSには複数のネットが取り付けられており、それらを順々に開くことでネットごとに異なる深度層の試料を採集します。ここでは、VMPSのネット開閉機構について説明します。
まず、ネットの形状と網口開閉状態の模式図を図6に示します。VMPSのネットは正方形の網口を持つ4枚のプランクトンネットからなり、隣り合うネット同士は網口の一辺でつなぎ合わされています(図6-a)。1番目のネット(ネット1:赤色)が開いているとき、その他のネットは閉じた状態にあります(図6-b)。ネット同士のつなぎ目には金属製の棒であるネット開閉バー(以下、開閉バー)が挟み込まれています。開閉バーをスライドさせるとネット1の網口が閉じ、それと同時に次のネット(ネット2:緑色)の網口が開きます(図6-c)。