MOHTの構成図を図2に示します。正方形の金属製フレームに黒色のトロール網が固定されています。トロール網は高速(~4ノット≒秒速2メートル)での曳網に耐えうるよう、強度の高い合成繊維の網地で造られています。フレームの左右にとりつけられた姿勢制御板からそれぞれ2本、合計4本の同じ長さのワイヤロープをたらし、その先に潜行板を吊り下げます。フレームの上部に耐圧性のフロート(浮子)を取り付けることで浮力を与え、自重が網の深度に与える影響を低減させます。フレームの左右にブライドルワイヤを接続し、その先端を巻上機のワイヤロープ(メインワイヤ)で引っ張って網を曳航します。採集された試料が溜まる網の最後部(コッドエンド)には着脱可能なバケットが装着されています。網口を通過した海水の量を求めるため、フレームの内側にろ水計を取り付けます。