章节大纲

    •  プランクトンネットの網口を通過した海水の量、すなわちネットで濾し取った海水の量のことを「ろ水量」といいます。プランクトン群集が海中で均一に生息していたと仮定すれば「ろ水量」から調査海域のプランクトン群集の生物量を見積もることができます。そこで、ろ水量の測定にろ水計(図7)が用いられます。ろ水計はネットの網口にとりつけます。


    • プランクトンネット ろ水計

      7  ろ水計(㈱離合社製)の外観とネットへの取り付け例


    •  ろ水計の構造を図8に示します。外筒を通過する海水によって羽根車を回し、いくつかの歯車からなる減速機構で羽根車の回転をダイヤル式の指針の回転に変換する仕組みになっています。羽根車の回転数から網口を通過した海水の量(ろ水量)が算出されます。


    • プランクトンネット 濾水計 構造

      図8 ろ水計の構造


    •  ろ水計には3つまたは4つの指針があり、それぞれの一周が羽根車の百回転、千回転、一万回転、十万回転に相当します。図9「ろ水計の回転数の読み取り方」に示した例では、一番下の指針が10002000の目盛の間を指し示しているので、羽根車の回転数が1000以上2000未満(千の桁が「1」)であることがわかります。同様に真ん中の指針を読めば百の桁が「5」、一番上の指針を読めば十の桁が「2」、さらに一番上の指針の最小目盛の1/10まで読み取れば一の桁が「5」であると分かります。結果として回転数は「1525」と求められます。


    • プランクトンネット ろ水計 読み方

      9  ろ水計の回転数の読み取り方


    •  また、ろ水計の値はネットを曳網した距離に比例して変化しますが、同じ距離を曳網したにも関わらずろ水計の値が小さくなった場合、ネットに目詰まりが起きて海水のろ過能力が低下したことを示します。この時、ネットを通過できない海水が逆流し、ろ水量が少なくなるどころか網口を通過したプランクトン群集が吐き出されてしまうことが想定されます。