海水中に漂う浮遊生物(Plankton) はプランクトンネットを使って採集します。これまで、海洋に生息するプランクトン群集の種組成、それらの生態、あるいはプランクトン群集を介した物質循環など、研究の目的に応じて様々なプランクトンネットが開発されてきました。プランクトンネットの基本構造は枠にナイロンメッシュ(網)が取り付けられた「たも網」のようなもので、それを海中で移動させて海水からプランクトン群集を濾しとっていく単純なものです。プランクトンネットの原型となる測器はすでにチャレンジャー号の冒険航海(1872-1876)にて使用されていました。それから時がたち、海洋プランクトン群集の種組成やその生態が解明されるにつれてプランクトンネットの構造や曳網方法に工夫がされてきました。ここでは(1)プランクトンネットの構造および採集原理と(2)曳網方法を解説するとともに、プランクトンネット試料採取の定量性を高める方法としての(3)ネット深度の求め方および(4)ろ水量の計測について示します。また、現在よく用いられる(5)代表的なプランクトンネットを紹介します。