セクションアウトライン

    • 魚の精製タンパク質をウサギなどに注射すると、異物と認識され抗体を作ります。この抗体は、注射したタンパク質とは結合しますが、その他とは結合しません。抗体に発色・発光基質をつけて、その結合量を色や光として検出・測定します。




      卵黄タンパク前駆物質の免疫化学的測定系:

      左の図は、ボラ(Mugil cephalus) の卵黄タンパク前駆物質(VtgAa=VgAと同義)の化学発光免疫測定系における標準曲線(縦軸発光値、横軸VtgAa濃度)と血清希釈系列(雄血清が○、VtgAaを含む血清が●)。VtgAaが多いほど発光値が高くなり、夾雑する他の血清タンパク質(雄血清)とは反応していない。






      卵黄タンパク前駆物質の測定例:

      左の図は、様々な性成熟段階のボラの血清を用い、3種のVtgを免疫化学的に測定したものです。縦軸はVtg濃度、横軸は体重あたりの生殖腺重量(生殖腺体指数:GSI)です。性成熟の初期はVtg濃度は低く、GSI 10%を超え、産卵が近づくと減少する傾向が見られます。Vtgを性成熟・卵成熟の血液マーカーとして継続的にモニタリングすると、産卵やホルモン投与のタイミングを予測できます。