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    • 北海道大学北方生物圏フィールド科学センター七飯淡水実験所 山羽 悦郎

      発生工学とは、個体の持つ遺伝子、染色体、ゲノム、核と細胞質、および細胞の構成を人為的に改変し、ある目的に適合した生物を作り出す技術です。これらの技術は、作物の品種の育成や畜産の分野において成果をあげ、魚類でも研究が進められて来ています。ある魚種を発生工学的に改変する場合、その魚の「からだづくりのメカニズム」を理解することが必要です。すなわち、一つの細胞である受精卵からからだの様々な細胞が作られて来るかを理解しなければ、目的に適合した改変を行う事ができません。本講義では、魚の受精卵から「からだ」が作られる機構について解説して行くとともに、その解析する手法が応用につながっている事を説明いたします。