Section outline

    • 北海道大学大学院水産科学研究院 藤本 貴史

      人類の食糧生産の歴史では、よりよい生産を目指して選抜による育種(品種改良)が行われてきた。選抜育種では有用な形質を特化させる方向で行われ、生物は様々な形態や特徴を示すように変化した。一方、遺伝子組換え技術は同種間の交配では得られない形質を導入できるという点で有効な育種技術の一つとして考えられている。本講義では、動植物の育種について概説するとともに、遺伝子組換え食品として動物で初めてFDAによって認可されたサケを代表例として紹介し、遺伝子組換え生物の作製法について説明し、その利用について考える。