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    • 原子核の陽子と中性子の数で原子を分類した場合の原子の種類を核種といいます。このうち、放射能を持つ核種を放射性核種といいます(参考:ATOMICA)。
      原子の種類は、陽子の数で定められます。同じ原子種(同じ陽子数)でも、中性子の数が異なるものが存在します。これを区別するのが核種です。

      例えば、天然に存在する原子番号19(陽子数19)のカリウムは、原子量39(陽子数19、中性子数20)のカリウム39(K—39)、原子量40(陽子数19、中性子数21)のカリウム40(K—40)、原子量41(陽子数19、中性子数22)のカリウム41(K—41)の3種類があり、これらを同位元素という。このうちカリウム39とカリウム41は放射能をもたないので安定核種と呼びますが、カリウム40は放射能を持つので放射性核種といいます(参考:ATOMICA)。
    • 本コースでは、放射性核種には、人間が作り出した人工放射性核種と自然界に存在する自然放射性核種があります

      人工放射性核種には、

      ① 核実験由来のもの(主に大気圏核実験が多い)

      ② 原子力関連施設の事故に由来するもの

      ③ 原子力関連施設の管理下における計画的な放出に由来するもの

      があります。以下、①~③について、放射性セシウム137Csについて説明します。