欧州では、核燃料の再処理施設が稼働しており、その施設から人工放射性核種が(管理されながら)計画的に放出されています。
再処理施設の場所は、フランスのラ・アーグとイギリスのセラフィールドの二箇所です。
下図に欧州の代表的な再処理施設(右図)の年間放出量(1970-1998年)を示しています。
この期間にセラフィールドからは約40 PBqの137Csが海洋に放出されました。また、1976年は最大5.2 PBq/年間(福島第一原発事故直後の直接漏洩の1.4倍)に達しましたが,1998年には0.008 PBq/年間にまで減少しました。
ラ・アーグからの放出量は, 137Csの放出総量で比べると,セラフィールドの3%未満ですが、これは年間の使用済み燃料の処理量の違いにも起因します。

下に、欧州の核燃料再処理施設からの放射性セシウム放出量の年々変化を示しました。
