單元大綱

    • 近代史では、政府の殖産興業政策と富国強兵策との関係で、漁業の発展経路を解明。⇒近代日本の水産教育と遠洋漁業との蜜月関係が、国家主導による漁業の近代化・資本化と、日本の国力増強・版図拡大とが並行して目指されたなかで定着しており、水産教育の営みと国家の意志とが不可分な関係にあったことを明らかにした。


    • 政府の殖産興業政策や日露戦争との関連で分析することで、日本の水産教育に刻印された構造的特質は、「遠洋漁業奨励法」によって創出された職業資格制度を基礎に、日露戦争後の版図ならびに漁業権益の拡大を志向する国家政策で求められた人材を養成する、「遠洋漁業型水産教育」にあったことを解明。

       写真は明治中期に外国猟船に対抗した日本の漁猟船と甲板上の膃肭臍毛皮。