セクションアウトライン

    • * この実験は2名で行います

    • .採卵・受精


    • ①    池に網を入れ親魚を捕獲し、親魚の雌雄を確認する。

      ②    メス親魚の体をタオルで拭き水分を拭う。

      ③    一人(利手に軍手をする)が♀の頭を、もう一人(利手でないほうに軍手をする)が尾を持ち、尾の側の人が腹を搾り、卵を丼の中にいれたザルに取る。(糞や小水、水を混ぜない)

      ④    卵をサケマス用リンゲル液で洗い、どんぶりに移す。さらに卵の表面までリンゲルを加える。

      ⑤    オス親魚を同じように2人で支え、腹を搾って精子をプラスチックコップへ入れる。(小水が混合しないように注意する)

      ⑥    適量の卵をザルに取り、リンゲルを切って他のどんぶりに移す。

      ⑦    どんぶりの未受精卵に精子をかけ、卵を良く混ぜた後、リンゲル液を少し加え(精子の付活)、更に河川水(あるいは井水)を丼の半分位まで加える。数分置く(受精)。

      ⑧    受精卵をざるにあけ、水を切る。もう一度、丼に河川水(あるいは井水)を入れ、受精卵を入れて洗う。何回か繰り返して精子が残らないようにする。

      ⑨    飼育培養する場合は、イソジン液で消毒した後、孵化槽へ移す。染色体操作を行う場合は、フレンチプレスのセル内に収容し、圧力処理を行う。

    • .サケマス卵の卵膜軟化


    • ①   受精後、卵をザルに取り、ザルの下からキムタオルをあて水分を吸い取ってから、酸性リンゲル液(HClによりpH 1.8に調製)で満たした容器へ移す。15分間の酸性処理を開始。(受精後1
      分以内に移し終える)

      ②   15分間の酸性処理を行う間に、0.2% パンクレアチン・リンゲル液のpHを(NaOH により)pH 11.5に調製する。

      ③   酸性処理を15分間行ったところで、酸性リンゲル液を捨て、リンゲル液(pH 無調製)によってすすぐ。続いて、塩基性リンゲル液(NaOH によりpH 11.5 に調製)によってすすぐ。

      ④   卵をザルに取り、ザルの下からキムタオルをあてて水分を吸い取ってから、0.2% パンクレアチン・リンゲル溶液(NaOH によりpH 11.5 に調製)で満たした容器へ移す。容器をインキュベータ(10℃~15℃に設定)内に静置する。

      ⑤   パンクレアチン溶液に受精卵を浸すことで、早くて7時間程度から卵膜の一部が溶け始める。卵膜の除去が確認された卵はすみやかにリンゲル液(pH無調製)中へ移す。