ブランク試料(11個)の測定結果
ブランク試料の信号強度:453, 469, 401, 499, 423, 503, 483,
433, 492, 429, 512
ブランク試料の11回測定の信号強度の平均 :463
ブランク試料の
11回測定の信号強度の標準偏差
(σ
):
37.6
分析化学では、
定量下限:ブランク測定の【平均値+標準偏差の10倍(10σ)】
検出下限:【平均値+標準偏差の3倍(3σ)】を検出下限の必要条件とすることが多い。
(※ 定量下限や検出限界については、次に詳しく説明する)
このケースでは、標準偏差の
10倍(
10σ)は
376である。この分析による定量下限の信号強度は
839(=平均+
10σ)と定めることができる。仮に、未知試料の信号強度が
839に満たなければ、濃度値を記すには不確実性が大きすぎるので、
定量下限未満,LOQ:
Limit of Qualification」と報告すべきである。
ND(
Not determined)と記してもよいが、これは
Not
detected(検出しない)の略と同じになってしまう。定量下限については、
LOQを使った方が誤解を生まない。