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    • 応用実験のヒント(以下、順番にやらなくてよいです)

      1.アルギン酸は褐藻類(コンブやヒジキ、ワカメなどの褐藻類)に含まれます。乾燥昆布を割って水に浸すと、アルギン酸が染み出るので、その液体を使っても、同様の実験ができます。乾燥コンブ10 g中にアルギン酸は2 gほど含まれます。(水でゆでた後の乾燥ワカメでは、アルギン酸が流出してしまっているので、実験には不向き)

      2.配布した乳酸カルシウムの代わりに、融雪剤として使われる塩化カルシウムを水に溶かしても実験ができます。塩化カルシウムを使うと、高濃度のカルシウム水溶液を作れます。ただし、塩化カルシウム溶液を触ると、肌が荒れるので注意が必要

      3.保護者と一緒に海の水をペットボトル(500 mLや1.5 L)に入れて持ち帰ってください。海水が手に入らなければ、精製塩ではなく、自然塩(成分表示を見て、カルシウムが入っていることを確認)を水に溶かしてください。おもて面の手順④で、コップAのアルギン酸ナトリウムに色を付けたなら、その液体を少量(小さじ半分くらい)ペットボトルに入れて、海水と混ぜてください。色付き粘性液体が水と混ざって見えなくなってしまいそうですが、海水中のカルシウムと結合すると粒子化して、モヤモヤ状になります。そのような、マリンスノー様の無色の粒子が、海にもあると思われます。塩水(精製塩)で同様の実験をやっても、モヤモヤ状にはならないでしょう。カルシウムが無いからです。

      4.ペットボトルに水や海水を入れ、コップAのアルギン酸ナトリウムを少し入れます。パウダー状の煮干し粉(ほんの少し)、牛乳(ほんの少し)、みそ汁のカスなどを加えてみましょう。どのような沈殿物ができるか観察してください。(少しずつ加えるのがコツ)

      5.基本実験の手順④では、絵の具を混ぜました。アルギン酸を使った人工イクラを作る実験では、食紅(赤)を使います。絵の具と、食紅では、アルギン酸の着色の具合がずいぶん違うと思います。どのように違うのか、試してみましょう。

      6.「アルギン酸ナトリウム」の粉は、ネットで購入できます。ネバネバの達人になってください。