Perfilado de sección

    •  北太平洋を南北方向に切った、水温(上)と塩分(下)の鉛直断面図を示します。

       まず、下の塩分図を見てください。深層には、北大西洋由来の高塩分(34.6以上)の水が横たわっています。太平洋の亜寒帯の表層は、塩分が33.8未満と低いです。太平洋の亜寒帯(北海道より北の海)も、冬場は相当冷やされます。しかし、太平洋亜寒帯では、低塩分の水がいくら冷やされても、北大西洋由来の深層水よりは重たくなりません。そのため、冬場に冷やされた水は、深層水の上、中層に広がります。塩分分布の図(下)を見ると、低塩分の中層水が亜熱帯に広がっている様子がわかります。



      太平洋のマップに、亜寒帯域、亜熱帯域、その中間(混合域)で観測した場所を、青丸、赤丸、緑丸で示しました。



      これらの場所で、海洋観測を行い、水温、塩分、圧力(水深)を計測した結果を、T-Sダイアグラムにして示します。


      左上方向が、高水温・低塩分なので、低密度の水がある海洋表層です。右下方向が、高塩分・低水温の海洋深層方向です。亜寒帯(青)、亜熱帯(赤)、混合域(緑)で観測した、塩分・水温のプロットは、深層方向で1か所に収束しているように見えます。なぜでしょうか? 北太平洋深層には、北大西洋と南極海を経てやってきた、北太平洋深層水がドーンと横たわっているからです。各海域のプロットの上端は、各海域の表層水の水温・塩分を表しています。亜寒帯は塩分33くらい、亜熱帯は塩分34.5くらいです。密度26.8σの等密度線付近にある、混合水域(緑)と亜熱帯域(赤)のラインを見てください。ちょうど、その密度のところで、塩分が極小を示しています。これが、北太平洋中層水です。

      このように、海の水は、ある場所(太平洋・大西洋、・表層・中層・深層)、ある時期(冬や夏)で水温と塩分に特徴が現れるのです。そのため、海洋観測をしたら、まずは水温と塩分のプロットをしてみるのが、データ解析の定石なのです。