名古屋大学教養教育院からの情報を転載します。
(⽅法1)オンライン教育システム(北大であれば、ELMS Moodle)で定期試験を⾏う
・「小テスト」を設定
・開始・終了時間や、解答時間を指定が可能 → 実際の試験に近い状況にできる
・学生を3~4のグループに分け、グループごとに異なる問題を出題する(学生同士の相談を完全に防ぐことはできないが)
・持込不可の試験は難しい
一方、こうした設定は教員の準備負担が重くなります。オンラインで試験を実施する場合、持込を前提とした問題としたり、定期試験以外の方法も検討しましょう。
オンラインのテストでも、問題を⼯夫して深い理解を確認する
・「正誤問題」は問題文を工夫することで深い理解を確認する問題が作れる。
・ 正誤問題では「論拠を求める」オプションが使えます。論拠を記入させることで、学生の理解度を確認できます。
(⽅法2)物理的な筆記による試験を⾏う
従来と同じ筆記による試験をオンラインで行います。
・試験問題をPDFで用意し、アクセス可能な時間を限定して提示します。
・事前に配布・印刷させた答案用紙に、試験時間中に解答し、答案用紙をスキャンするか写真で撮影して、Moodleの「課題」ツールから提出してもらいます。
・事前に全員が参加可能かを必ず確認しておきます。
・複数の問題を用意し、学生番号に応じて解答する問題を指定することで、一定程度学生同士の相談を制御することもできます。
より⾼次の能⼒を問う課題を⽤意する
論文課題(レポート課題)を活用しましょう。多くの授業では、知識の獲得・理解の水準にとどまらず、応用や活用など高次の目標を設定しています。論文課題は高次の目標到達を評価する方法に適しています。
課題の出し方を工夫することで、多くの授業で活用可能な課題を用意できます。
・演習問題型:与えられた問題の解の特性をグラフを書きながら論じる、与えられた命題を証明する。
・論証型:与えられたテーマについて、データや論拠を示しながら結論を導く。
アクティブラーニングと連動させる
学生に定期試験問題を作成する課題を出すことで、主体的な学習を促すことができます。
教員が問題作成の条件等を示し、学生は条件に合う試験問題と回答例を作成するレポート課題に取り組むことで、定期試験よりも深い理解を促しながら評価ができます。
「気体の状態方程式を用いて圧力を求める問題を作成しなさい。」
「ロピタルの定理を活用して極限値を求める問題を作成しなさい。」
条件設定は、問題の難易度を調整することにも使えます。
「基本問題と発展問題の2種類を作りなさい。」
「解が発散する問題を必ず含めなさい。」
「母分散と標本分散の違いが理解できていることを判別する問題を作 りなさい。」
教員が出題した定期試験問題について、口頭で解答を解説する動画を学生に作成してもらう。
・紙に解答を書く様子を撮影して提出してください。
・解答を解説するスライド資料を作り、スライドショー録画で解説動画 をつくってください。
・優れた動画は、将来の授業の教材に使うこともできます(学生の承諾が必要)。
取り組む際は、事前に撮影技法の指導など、準備の機会を設けましょう。
名古屋大学教養教育院のサイトから、抜粋(一部、改編)しました。原文は、左記さいとより閲覧してください。