琉球大学 理学部4年 吉田智貴
「函館における鮭の内港養殖について」「鮭加工工場見学」
12月7日開催のCREEN 人材育成カリキュラムのプログラムで、マルナマ古清商店様にご協力いただき、函館の内港養殖について生簀の見学や加工工場見学をさせていただきました。
養殖による資源管理と商品のブランド化について具体的に勉強することができ、港内利用の新たな可能性に触れる良い経験ができました。
「函館における鮭の内港養殖について」函館漁港
函館漁港内に設置してある鮭養殖の生簀を見学させていただきました。
函館では戦略的養殖(この海に適した魚は何か、どのように売るか)を意識して養殖事業を行っており、消費需要が高いこともあり鮭の養殖を行っているそうです。
優れた個体を選び出して繁殖する「選抜育種」により、優秀な種苗を利用し、成長した鮭は厳しい基準を満たした個体のみ「函館サーモン」としてブランド化しています。
漁港の利用の増加により漁村を活性化させることを目的に港内養殖を普及させることに価値を感じました。
養殖では、時期によって餌を変えることやシメ方を工夫することで味や身質をいい状態に維持するなど、細かい調節がされている点や、水揚げ量の調節など付加価値をつけることについて勉強になりました。
「鮭加工工場見学」マルナマ古清商店 工場
マルナマ古清商店様の向上を見学させていただきました。ここでは鮭の定塩加工を実際に見ることができました。
鮭を半身にして塩入れすることを定塩処理と呼ぶそうで、歩留まりをよくする意味と味の調整ができるそうです。
工場には、魚を加工する機械がありました。機械は魚種ごとに専用のものがあるようです。
工場には加工した商品などを保存しておく冷凍庫があり、普段から購入しているような商品が保存していて感動しました。
工場見学の後、函館サーモンにはなれなかった養殖鮭とチリ産のサーモンの食べ比べをさせていただきました。どちらのサーモンもおいしかったのですが、函館サーモンのほうが上品な味と心地よい後味、しっかりとした身質や色味が素人でもわかりました。
とてもおいしかったです。
まとめ
実際に鮭の養殖現場を見学することができ、港内養殖について勉強できました。
近年寂しくなりつつある漁村を盛り上げられる可能性がある港内養殖は、育てる漁業に変化している現代にもマッチしており、今後の普及に期待ができる事業だと思いました。
養殖では付加価値をつけることが大切であり、ブランド化したものを流通させる際に出口戦略なども考えなければいけないと学び、アカデミアだけでなく民間企業の役割や重要性を強く感じました。
終わりに
今回、貴重なお話や施設見学をさせてくださったマルナマ古清商店の皆様、このような学びの機会を与えていただきました本カリキュラムに関わられている皆様に深く感謝します。