１．科目の概要

　受講者は個人ノートPCを持参すること。海洋物質循環に関する基礎知識を得るための講義形式の授業を行う。加えて、受講者が海洋データをグラフ化し、その特徴を見出して説明する演習授業の要素を取り入れる。ただし、PC操作が上手くいかない受講者には、グラフ化された紙媒体の資料を渡すので、それを元に演習形式（課題）に取り組むこともできる。

 

２．科目のねらい

　海洋物質循環の仕組みを理解するとともに、受講者の個人PCで海洋物質循環を表すグラフを作成することを学ぶ。そのグラフの特徴を読み解き、海洋物質循環の理解と関心を深めることを目的とする。

 

３．学習の到達目標

・海洋大循環と鉛直混合について説明できる。

・海洋の酸素、二酸化炭素、栄養成分の分布について説明できる。

・以上の海洋物質循環を表すグラフを作成できる。

・海洋物質循環を表すグラフの特徴や理由を説明できる。

 

４．成績評価の方法と基準

　受講者個人のPCで作成したグラフ、そのグラフの特徴や理由を解釈したレポートを採点する。グラフの適切さや努力量に加えて、本授業で得た知識をレポートに反映できていることが評価ポイントとなる。

 

 ５．授業計画

第１回　海洋循環

第2回　海洋データでグラフを作る（Ocean Data Viewソフト利用）

第3回　海洋の有機物

第4回　海洋の有機ガスと大気環境

第5回　海洋の酸素

第6回　海洋の二酸化炭素

第7回　海洋の栄養成分

第8回　課題取り組み（グラフ作成と解釈）

 

詳細内容：　以下の内容で授業を進める。ただし、受講者個人のPCを使ってのグラフ化作業については、教室全体の進捗具合により予定を変更する場合がある。

 

第１回：海洋の塩分分布と海洋大循環の仕組みを説明する。大西洋、南大洋、太平洋における水温と塩分の分布を理解する。

第2回：受講者個人のノートPCを使い、海洋データをグラフ化するフリーソフト（Ocean Data View：ODV）をインストールする。ODVを使い、グラフを作る方法を学ぶ。

第3回：海洋の有機物のサイズ区分、海洋での挙動を理解する。

第4回：放射性炭素同位体による海洋有機物の年代推定、海洋有機ガスと大気環境について理解する。

第5回：海洋の酸素循環と気体の溶解を理解する。ODVソフトでグラフ化、海洋の酸素分布を理解する。

第6回：海洋の炭素循環を理解する。ODVソフトでグラフ化、海洋の二酸化炭素分布を理解する。

第7回：海洋の栄養成分を理解する。ODVソフトでグラフ化、海洋の基礎生産を決める要因を理解する。

第8回：課題取り組み、質問時間を設ける。

 

 キーワード：海洋物質循環、グラフ作成、データ解析


参考情報： 

海洋化学（by 大木）のLASBOS教科書ウエブ版

　https://repun-app.fish.hokudai.ac.jp/course/view.php?id=457

 海洋データグラフ化ソフトの利用（LASBOSコース）

　https://repun-app.fish.hokudai.ac.jp/course/view.php?id=1926

Terakhir diubah: Senin, 19 Agustus 2024, 17:45