全海洋の水深750mと3000mのみかけの酸素消費量(AOU)の分布図を示します。おおよそ、酸素濃度の全球分布と、逆の関係にあります。


 密度躍層(750m)では、東大西洋中緯度で周囲に比べてAOUが大きいこと、北西太平洋の日本列島南方でAOUが小さいことを確認しておきましょう。(その理由は酸素の全球分布のところで説明しました)南大洋でも、やや高いAOUが見られます。深層の高AOUの水が鉛直混合で水深750 mまでもたらされているためと思われます。(現時点では、推測です)



 深層水(3000m)のAOU分布をみると、深層循環の終点の北太平洋高緯度域はAOUが大きいです。酸素濃度の分布と逆の関係にあります。特に、北部ベーリング海のAOUが世界中の海で一番高くなっています。単に、一番古い水が北部ベーリング海に湧き上がっていることが原因なのか、それにプラスして、その海域の表層で生産された有機物が深層に輸送されて有機物分解され酸素消費を促したものと思われます。




Diperbaharui kali terakhir: Ahad, 2 Mei 2021, 10:15 AM