ある水塊が表面に存在していたときの酸素濃度を初期濃度 [O2]0 として、その水塊が深層3000mまで移動したとします。そして我々が海洋観測を行い深層3000 mの水を採取して酸素濃度[O3000m]を測定しました。その水塊が3000mまで移動する間に呼吸によって消費された酸素量は、
【呼吸によって消費された酸素量】= [O2]0 - [O3000m] の式で求められます。

 大気中酸素濃度(一定値)と水温を決めれば、[O2]0  は計算で求めることができます。


【呼吸により消費された酸素量】

 時刻 t =0  から、t=T の間で、呼吸により消費された酸素の量(ΔO2)を見積もってみましょう。

ΔO2 = 【O2t=0 -【O2t=T

【O2t は、時刻tにおける酸素濃度です。


 実際の海洋にて、【O2t=0 や【O2t=T をどのように定めたらよいでしょうか。


 一つは、全く同じ水を、異なる時間に採取して、酸素濃度が測れればよいです。「水塊が留まっていることが保証されているような場所」にて、時間を空けて観測をすればよいのです。北海道噴火湾であれば、ある時期、ある水深の水は留まっていることが経験上わかっているので、そのような観測を計画できます。





最終更新日時: 2020年 06月 26日(金曜日) 09:22