生物体有機物の組成とレッドフィールド比

 有機物とは生物に由来する炭素化合物だから、有機物組成は生体を構成する成分に由来します。生体の構成成分は、炭水化物と脂質、タンパク質です(下の表を参照)。




 炭水化物は糖類が結合したもので、体内にエネルギー源として蓄えられたり、細胞壁を構成する成分です。昆布のネバネバ成分も酸性多糖類で炭水化物です。炭水化物は酸素と炭素、水素のみでできています。

 脂質は不溶性有機物の総称で、体内にエネルギー源として蓄えられたり、生体膜を構成する成分です。脂質はリンを豊富に含むのが特徴です。

 タンパク質はアミノ酸が結合した高分子有機物で、生体を構成する主成分です。その他、酵素など、様々な働きをもちます。タンパク質は窒素を多く含むのが特徴です。


 海洋の生物体粒子に含まれる平均組成比は、C:N:P = 106 : 16 : 1になります(※)。この自然法則をみつけた人物の名前にちなんで、この比率をレッドフィールド比といいます。ただし、栄養状態がよく脂質を多く含む生物の割合が増えればリンの比率が高くなるなど、レッドフィールド比からずれることは頻繁にあります(※※)。

※ 元々は、レッドフィールドさんが、深層水中のC:N:P比が106 : 16 : 1であることから、海洋生物の平均組成が深層水のC:N:P比に等しくなるはずだと予測しました。そして、その予測が的中したことによります。

※※表層海水のCNP比が、どのような割合で減少するのか?減少比率がレッドフィールド比に近いのか? 異なるのか?を研究では考察することが多々あります。レッドフィールド比のポイントは、「レッドフィールド比」海の研究, 田口哲 (2016) を参照にしてください。


Last modified: Friday, 29 May 2020, 12:33 PM