二酸化炭素の14C比率による海水年代推定(概要)

 大気上層では、宇宙線由来の中性子が窒素原子にぶつかって、放射性炭素同位体(14C)が生成されています。、14Cは半減期5730年で放射壊変して消滅します。宇宙線による14C供給速度はほぼ一定で、放射壊変速度は未来永劫一定です。大気中Cのほとんどが二酸化炭素として存在します。14Cの供給と消滅の速度比が一定であれば、大気中の二酸化炭素の14C/13C/12Cの比率は過去から現在まで、ほぼ一定です。大気と平衡にある海洋表層の二酸化炭素も、大気と同じ14C/13C/12Cの比率を持ちます。

 大気からの14Cの供給が絶たれると、その14C比率は一定速度で減少してゆきます。ある環境試料中の炭素の14C比率を調べることで、大気からの14C供給が絶たれてからの年数を推定するのが、14C年代推定法です。これが、海洋の深層循環を追跡するのに活用されています。

 海洋表層の水が、深層に潜り込んでしまえば、大気からの14C供給が絶たれます。その深層の海水の14C比率は、潜り込んでからの年数に応じて下がってゆきます。深層海水を採取して、その海水に含まれる二酸化炭素(ほとんどが炭酸イオン、炭酸水素イオンとして存在)の14C比率を調べれば、その海水が潜り込んでからの年数を計算することができます。

 以下に、深層循環の時間を明らかにするための、海水中二酸化炭素の14C年代推定の説明図を示します






Última modificación: viernes, 29 de mayo de 2020, 11:52