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  • 宇宙から世界の海を測る

     担当教員:阿部 泰人,平譯 享


    「人工衛星」という言葉から皆さんは何を連想しますか?

    GPS,テレビ,通信など我々の生活に接点を見出す方は少なくないかと思います.

    本講義では地球表面の7割を覆う海洋の情報を得るツールとしての人工衛星を学びます.

    地球温暖化,気候変動,水産資源の枯渇,海洋プラスチックなど海洋に関連した地球規模の問題は,今や多くの方に認識されつつありますが,これ等の諸問題を解決に導くためにも,まずは海の状態を正確に把握することが重要になると考えます.

    人工衛星は海面で放射・反射・散乱する電磁波を遠隔的に受信し,この一次データをアルゴリズムをもとに各種海洋変数に変換します.その結果,海面水温,塩分,高度,海上風,海流などの物理データのみならず,植物プランクトンの色素であるクロロフィルなどの生物データが得られます.

    本講義では,どんな人工衛星が何をどのように測っているのか,またその長所と短所について学んでいきます.