こちらで質問の回答をいたします。
Q1 ダルスのオリゴ糖は甘いのですか？（ダルスで腸を元気にする！）
A1 ダルスのオリゴ糖はキシロースからできるオリゴ糖です。キシロースしょ糖の60%くらいの甘さで虫歯になりにくい効果もあります。陸上植物のキシロオリゴ糖は30-40%の甘さになります。しかしダルスのオリゴ糖の甘さは分かっておりません。
Q2 マイコスポリン様アミノ酸は、抗酸化能や紫外線防御作用の他にどんな機能性を有しますか？（天然＆陸上栽培された紅藻成分の相違とは！？）
A2 質問ありがとうございます。
MAAsに関して、他の役割で報告されているのは、「線維芽細胞の増殖」です。線維芽細胞とは私たちの皮膚の真裏にある細胞で、コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンなどを作り出す役割をしています。これらの物質は「美肌」に関与します。
また、線維芽細胞は紫外線によって減少してしまいます。MAAsには、動画でもご紹介させて頂きました紫外線防御の役割もあるので，この役割とも組み合わさり、人体内で線維芽細胞増殖に関与します。
以上をまとめると、MAAｓには、「線維芽細胞増殖」と「紫外線防御作用による線維芽細胞減少の抑制」により、線維芽細胞が増殖し、美肌成分の増殖にも繋がります。
Q マイコスポリン様アミノ酸については、今後どのような研究をされるご予定なのですか。（ミッション低利用 海藻に眠るお宝 「 MAAs 」 を可能な限り手に入れよ！）
→質問ありがとうございます。まだあまり研究が進んでいないMAAsに対して抗酸化試験やpH及び温度の安定性などを調べていく他、同研究室ではシアノバクテリアを用いてMAAsを効率的に増産するというテーマでも研究しています。
Q MAAsってどんな味しますか？（ミッション低利用 海藻に眠るお宝 「 MAAs 」 を可能な限り手に入れよ！）
→質問ありがとうございます。MAAsは無味無臭です。
Q 高校生です。MAAsに興味があります。どこの学科に入れば、MAAsの研究ができますか。（ミッション低利用 海藻に眠るお宝 「 MAAs 」 を可能な限り手に入れよ！）
Ｑ マイコスポリン様アミノ酸は、どの学科に入れば勉強できますでしょうか
→質問ありがとうございます。資源機能化学科です。
Ｑ マイコスポリン様アミノ酸を研究されている研究室はどこですか。
Ｑ 北海道大学水産学部資源機能化学科3年の者です。maasやりたいです。どこの研究室でやられていますか。（ミッション低利用 海藻に眠るお宝 「 MAAs 」 を可能な限り手に入れよ！）
→質問ありがとうございます。食品工学研究室で研究しています。
Ｑ マイコスポリン様アミノ酸は商品として売られていますか（ミッション低利用 海藻に眠るお宝 「 MAAs 」 を可能な限り手に入れよ！）
→質問ありがとうございます。ポスターの写真にもある通り、現在はMAAsを使用した化粧品などが一部製品として売られています。
Q なぜ、6時間の水を使った抽出で最大になるのですか？（ミッション低利用 海藻に眠るお宝 「 MAAs 」 を可能な限り手に入れよ！）
→質問ありがとうございます。推測ですが、水中で酵素反応が起こっており、6時間以降はMAAsが抽出される量よりも酵素反応による分解量の方が多くなるため6時間での水抽出が最大になったと考えられます。
12月10日までに寄せられた質問の回答になります。
Q ダルスはなぜ海ではなく陸上で栽培するのですか。（天然＆陸上栽培された紅藻成分の相違とは！？）
→陸上であれば，海洋環境に影響を受けないため一年を通して栽培できます。
また，海で栽培すると基本的には海の表層水を利用しますが，陸上であれば海洋深層水を引いてきて利用でき，海洋深層水は低温，高栄養，かつきれいであるためより高価値なダルスを蚕食させることができます。
以上のようなことから陸上栽培を行っております。
Q 1. ダルスから腸以外にも なにかできないか？ 2. なぜダルスにしたのか？（ダルスで腸を元気にする！）
→ご質問いただきありがとうございます。興味を持っていただけて幸いです。
1. ダルスには糖質のほかにタンパク質も主成分として含まれています。今回は糖質に着目し，それが腸内細菌叢へ良い働きをするという研究発表でしたが、ダルスのタンパク質も健康機能性を有しています。例えば，ACE阻害作用や抗酸化作用などが挙げられます。簡単に説明すると，ACE阻害作用とは血圧上昇を抑えられる作用，抗酸化作用とは体内の活性酸素を除去する作用のことです。この様に，ダルスに含まれる成分を利用して腸への有用な働き以外にも私たちの健康を支える可能性が考えられます。
2. ダルスは函館市を含む道南で盛んな昆布養殖の際にじゃまものとして除去される海藻でした。そこで，今まで捨てられていた海藻をどうにか利用できないかと考えたのが私たちの研究室で行っているダルスに関連する研究の始まりです。
Ｑ ダルスは日本以外の国ではメジャーなものですか？教えて下さい。（ダルスで腸を元気にする！）
→質問いただきありがとうございます。興味を持っていただけて幸いです。日本以外でダルスは主に大西洋北部沿岸に自生する海藻として知られています。カナダやアイルランドではスーパーフードとして高い人気を誇る海藻です。乾燥させた状態で販売されることが多く，サラダやスープとして調理されるほか，ピザやパン生地に加えて調理されることもあるようです。
Q ダルスは函館の海岸でも取ることができるのですか？教えて下さい。（ダルスで腸を元気にする！）
→ご質問いただきありがとうございます。興味を持っていただけて幸いです。海岸に自生していますが、漁協に届出を出さないでサンプリングしますと密漁と間違われるので予め連絡が必要しておいた方が安全です。
Ｑ ダルスが食品としてどのような調理や改造が施されているのですか？教えて下さい。（ダルスで腸を元気にする！）
→ご質問いただきありがとうございます。興味を持っていただけて幸いです。日本では乾燥わかめのように乾燥させた状態で売られていることが多く，サラダやスープとして調理されることが一般的です。海外では，ピザやパン生地に加えて調理されることもあるようです。一部では油で焼くとベーコンのような風味になるとも言われています。
Ｑ なぜダルスに注目したのか。（ミッション低利用 海藻に眠るお宝 「 MAAs 」 を可能な限り手に入れよ！）
→今回の研究は地域資源の利用というテーマも兼ね備えています。ダルスは道南地域だけでも毎年1000トンの資源量が推算されており、函館で盛んなコンブ養殖において大量に廃棄されています。よって今回はダルスに注目しました。
Ｑ 食品工学研究室でMAAsの研究を続けているか。（ミッション低利用 海藻に眠るお宝 「 MAAs 」 を可能な限り手に入れよ！）
→数年後のことなので、そのときMAAsについて研究がなされているかどうかは断言できません。
しかし、興味があればぜひ研究して頂きたいです。
12月20日までに寄せられた質問の回答になります。
