計数形質には各鰭の鰭条数,側線鱗数,鰓耙(呼吸を行っている鰓弁を支える骨格要素の鰓弓の前縁にある骨質の突起物のこと。種・グループによって数に変異があり,分類形質となる場合がある)数,脊椎骨数などがある。脊椎骨数はレントゲン写真を撮影し,そこから数える。ヒラメ・カレイ類の場合は背鰭・臀鰭鰭条数もレントゲン写真を使うと非常に数えやすい。
他の観察部位としては上顎や下顎などにある歯(大きさ,形,数などが観察対象),頭部などにある
棘(こちらも大きさ,形,数など),鱗(大きさ,形,鱗で覆われる範囲),色彩(アルコール液浸標本の色彩はもちろん,カラー写真が保存されていればそこから生鮮時の色彩も確認する)などがある。他にも分類群に特有な器官(ヒゲ,皮弁,突起物など)があればそれも観察対象となる。これらのデータをひとつずつデータシートに記入していく。