動物行動学において、ある動物の行動を観察した際に、「なぜこの行動が見られるのか?」という問いに対して4つの答え方がある。①どのようにしてその行動が起きるのか、②その行動によって得られる利益は何なのか、③個体としてどうやってその行動を獲得したのか、④何がきっかけで種としてその行動を獲得したのか、これらの答え方の視点を総称して『ティンバーゲンの4つの問い(Tinbergen's four questions)』と呼んでいる。本実習では、動物に見られる行動を多角的に捉える能力を養うと共に、動物の行動を数値化するための方法を学ぶことを目的として、道東に生息する海生哺乳類を対象とした観察による実地体験を行う。