検量線法では、まず、既知濃度の標準試料を作成します。濃い濃度の標準試料を作ったら、それを順次希釈してゆきます。その濃度計算は確実にできるようになってください。
下の絵では、一番濃い(濃ピンク色)標準試料(1.00×10-3 mol/L)をマイクロピペッターで1000×10-6 L 吸い取り、100 mL(100×10-3 L)のメスフラスコに入れて希釈する操作を表しています。
元の濃い標準試料の濃度を1/100に希釈した液がえきました。100倍の体積に希釈することから、1/100に薄めることを、”100倍希釈” ということが多いです。この標準試料をさらに希釈して、複数種の標準試料を作ってゆきます。
下の図中の左が、標準試料原液(1.00×10-3
mol/L)を100倍希釈して、1.00×10-5
mol/L)の標準試料を調整する例です。図中の右は、その1.00×10-5
mol/L標準溶液をさらに100倍希釈して、1.00×10-7
mol/L (100×100倍希釈)を調整する例です。
濃度ゼロの標準試料のことを、「空試料」とか「ブランク試料」などと呼びます。
標準試料を希釈して濃度を調整する際の濃度計算の式:
【原液の濃度
(mol/L)】
×【原液を吸い取る量
(L) 】 /【希釈する量
(L) 】=【調整濃度
(mol/L) 】
標準試料の希釈による濃度計算に慣れてください。