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    • 厚岸と周辺環境、そこに生息している生き物をご紹介します

    • 北海道東部太平洋岸、釧路市の東50キロ、厚岸湾東岸のアイカップ(愛冠)岬の断崖下の岩盤上に建つ。前面の海底は岩盤、砂礫。湾奥に行くに従い泥質となる。湾に連なる厚岸湖は浅く、アマモが群生し、大小のカキ礁があったが、現在ではカキ礁は消失した。湾内ではシシャモ、ハタハタ、コマイ、ホッキ、カレイ類およびコンブ、湖内ではシラウオ、ホッカイエビ、マガキ、アサリの漁業が行われ、別寒辺牛川にはサケ、マス類が遡る。沖合の大黒島は海鳥の繁殖地として天然記念物に指定され、コシジロウミツバメが群来産卵し、オオセグロカモメ、ウトウ、ウミウ、エトピリカなどの営巣も見られ、ゼニガタアザラシ、ゴマフアザラシが生息している。

       

      実験所の前面は保護規制海域として了解されている。特色のある寒流系生物は豊富で、ヒドロ虫、イソギンチャク類、ゴカイ類などのほか、オオバンヒザラガイ、オホーツクヘラムシ、ホッカイエビ、オホーツクホンヤドカリなど、また、ハナサキガニ、クリガニ、複合ボヤ類も比較的容易に集められる。

       

      構内ではミヤマカケス、エゾアカゲラ、シロハラ、ゴジュウカラが普通に見られ、キタキツネ、エゾウサギ、エゾリス、シマリス、エゾシカなどにも出逢う。なお、アイカップ岬海岸は特別研究保護区として研究者以外の立入を禁止、野外実験に支障のないようにしている。

       

      海水温は寒流の影響で20度を越すことは少なく67月は海霧の日が多い。1月ころより湖内は結氷し実験所前の海面も、蓮葉状氷が連なる。雪は少なく除雪を要する日は少ない。午前10時の月平均気温の最高、最低月は8(18.3)1月か2(-3.3)であり、平均海水温のそれは8(17.6)2(-0.1)である(199295)