栄養塩の全球分布
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下図の左から順に、海洋表面(0 m)と密度躍層(750 m)、海洋深層(3000 m)のリン酸塩(主要栄養塩の一つ)の全球分布を示します。
表面 :亜熱帯で低濃度、亜寒帯、赤道湧昇、沿岸域で高濃度
密度躍層:北太平洋で最も高濃度、高生産の大西洋アフリカ沿岸で高濃度
深層 :北大西洋高緯度域で低濃度、北太平洋で高濃度
以上の理由を考えます。
【表面 0 m】 【密度躍層 750 m】 【深層 3000 m】
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海洋表面(0 m)と密度躍層(750m)、深層(3000m)における珪酸濃度の水平分布を下に示します。珪酸も栄養塩成分なので、海洋における分布はNO3-やPO43-のそれと似ている。つまり、表層でSiが珪藻殻(Opal; SiO2)に固定されると、表層水中の珪酸濃度が低下します。深層に運ばれた珪藻殻が分解すれば、深層水中で珪酸濃度が上がります。したがって、深層循環の出発点(北大西洋深層)より終点(北太平洋深層)で珪酸濃度が高いのが特徴です。
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密度躍層(750 m)と深層(3000 m)の栄養塩主要3成分の全球分布を並べて表示しました。左が密度躍層、右が深層で、上から順に、硝酸(Nitrate)、リン酸(Phosphate)、ケイ酸(Silicate)です。濃度の変化がわかるように、濃度値をマップに書き加えました。あらためて、3成分見比べてみてください。
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