海水に対する酸素飽和濃度の計算式 (Garcia and Gordon, 1992)
[O2飽和(mmol/m3)] = (1000/Mv)・exp[A0 +A1・Ts + A2・Ts2 + A3・Ts3 + A4・Ts4 + A5・Ts5 + S(B0 + B1・Ts + B2・Ts2 + B3・Ts3) + C0・S2]
Ts = ln[(298.15 - T)/(273.15 + T)]、 T:水温(℃)、 S:塩分(‰)
Mv:酸素のモル体積(22.3916 L/mol)
A0 | A1 | A2 | A3 | A4 | A5 |
2.00907 | 3.22014 | 4.05010 | 4.94457 | -0.256847 | 3.88767 |
B0 | B1 | B2 | B3 | C0 | |
-6.24523×10-3 | -7.37614×10-3 | -1.03410×10-2 | -8.17083×10-3 | -4.88682×10-7 | |
かなり長い式ですが、各自PCの表計算ソフトのシートに計算式を入力しておくと便利です。水温と酸素飽和濃度を示しておきます(下図の太実線)。表面海水中の酸素濃度を実測すると、上式で計算される酸素飽和濃度よりも高いケース(下図の↑)が多くみられる。
海水中の酸素が過飽和になる原因として、1) 水温上昇による溶解度低下、2) 荒天時の気泡貫入、3) 光合成による酸素発生が挙げられます。これらの効果を補正するには、不活性気体(フロンや窒素、アルゴン)や二酸化炭素の濃度と比較する必要があります。多くの場合、海水中の酸素は大気と平衡(飽和)にあるとみなしてよいです。