토픽 개요

  • 北海道大学水産学部・中高生向け体験プログラム(担当教員:和田 哲)

  • ひらめき☆ときめきサイエンス2025(北海道大学水産学部・和田 哲)

    本コースで出かける海岸の写真


    海岸動物の行動生態学入門:

    ヤドカリや巻貝も「お隣の同種個体」を気にしてる!?


    はじめに

    本プログラムは、「ひらめき☆ときめきサイエンス」の高生向け体験プログラムです。「ひらめき☆ときめきサイエンス」とは、大学の研究室がと連携して、大学や研究機関で行われている最先端の研究に、小・中・高校生の皆さんが、直に見る、聞く、触れることで、科学のおもしろさを感じてもらうという趣旨のプログラムです。

    本プログラムの担当教員である和田 哲は、北海道大学水産学部海洋生物科学科の教員です。私の研究室は、海洋生物学講座・動物生態学研究室です。本プログラムは、函館の海岸で行う磯採集北海道大学函館キャンパスで行う動物行動実験、そして担当教員の研究室でおこなわれている研究内容の紹介などで構成されています。参加者の皆さんは、本プログラムの前後や最中に、教員はもちろん大学生や大学院生たちにも、気軽に質問することもできます。

    <参考>動物生態学研究室から発信した過去3年間のプレスリリース記事

    イワナは泳ぐ前にあくびをする ~世界で初めて魚類の状態変化仮説を実証~」2023年1月18日 「イワナ あくび」で検索してみてください
    日常的な水流がイワナの稚魚を選別する~新たな進化機構「空間的選別」の概念を拡張~」2024年4月2日 「イワナ 空間的選別」で検索してみてください
    「のんきな掃除屋」は「巧妙な捕食者」だった!~イトマキヒトデがカニを捕食する行動を新発見~」2024年5月31日 「ヒトデ 五つんばい」で検索してみてください
    イワナのあくびの長さは地域でちがう~動物のあくびの地域集団間変異を世界で初めて実証~」2025年5月12日 「イワナ あくび」で検索してみてください

    今回のプログラムの概要

    このプログラムでは、(1) 中高生があまり教わる機会のない 「行動生態学」 を紹介すること、(2) 海岸動物の行動・生態研究に対する関心を高めること、そして、(3) 海岸に住んでいる小さな無脊椎動物でも、意外と他個体を気 にしながら暮らしていることを、観察と実験で科学的に実証できると実感してもらうことを目指してい ます。

    このプログラムでは、皆さんに、事前にインターネットの解説付きスライドや、実習で観察できる動物 の動画などのオンデマンド教材を配信しています。以下をご覧ください。

    プログラム当日は、実習として函館湾の海岸での磯採集や、そこで採集された動物を使った簡単な実験や観察、そして解説(私たちの研究室で行われている研究の内容を分かりやすく紹介する短い発表)をおこないます。また、 昼食後に自由時間をとり、参加者の皆さんの希望に応じてキャンパスツアーも開催できます。先生に質問したり、大学生や大学院生に質問したり、おしゃべりする時間もじゅうぶんにありま すよ。

    本プログラムのスケジュール

    開催日:2025年8月10日(日)、2026年3月22日(日) 
    *どちらの開催日でも、中学生も高校生も参加できます。ただし、8月は高校生中心、3月は中学生中心を想定した実習内容としているため、実習内容は少し異なります(8月のプログラムでは実験データを統計解析します。3月のプログラムでは統計解析がなく、代わりに実験が1つ多いです)。また、雨天などの天候・状況によっては、プログラム内容を変更する場合があります。
    場 所北海道函館市港町3丁目1−1 北海道大学水産学部
    内 容:海岸での動物観察・磯採集(貸切バス等で移動)、実習室で動物行動実験体験、研究施設や研究内容の紹介など
    *本プログラムはオープンキャンパスではないため、水産学部や入試に関する説明の時間を設けていません。けれども、ご希望の方には、オープンキャンパスと同一の配布物をお渡しできます。また、水産学部や入試に関する様々なご質問にも、本プログラムの進行に支障がないかぎり(例:実習後)、担当教員の知っている範囲でお答えします。
    定 員:各15名
    *保護者の方々の同伴も歓迎です。ただし、実習室が比較的小さいため、見学スペースは狭くなってしまう可能性もあります。あらかじめご了承下さい。
    参加費
    :無料

    ーーー スケジュール概要 ーーーーーーーー
    2025年8月10日(日) おもに高校生を想定したコース
      8:00–  8:20 受付:北海道大学水産学部の管理研究棟(建物配置図参照)、正面玄関ホール
      8:20–  8:30 開講式:挨拶、科研費の説明
      8:30–  9:00 自己紹介
      9:00–11:00 海岸実習:函館湾西岸(貸切バスで往復)
    11:00–12:00 ヤドカリの貝殻選択実験
    12:00–13:00 昼食
    13:00–14:00 巻貝の摂餌行動実験
    14:00–15:00 研究室でおこなわれている研究の紹介
    15:00–15:30 クッキータイム、研究室・施設見学
    15:30–16:30 当日の実験結果の解析・考察
    16:30–16:45 修了式・解散

    2026年3月22日(日) おもに中学生を想定したコース
      8:00–  8:20 受付:北海道大学水産学部の管理研究棟(建物配置図参照)、正面玄関ホール
      8:20–  8:30 開講式:挨拶、科研費の説明
      8:30–  9:00 自己紹介
      9:00–11:00 海岸実習:函館湾西岸(貸切バスで往復)
    11:00–12:00 ヤドカリの貝殻選択実験
    12:00–13:00 昼食
    13:00–14:00 巻貝の摂餌行動実験
    14:00–15:00 ヤドカリの配偶者選択実験
    15:00–15:30 クッキータイム、研究室・施設見学
    15:30–16:30 研究室でおこなわれている研究の紹介
    16:30–16:45 修了式・解散

    本プログラムへのお申込・お問い合わせ

    本プログラムへのお申込
    *「申込先メールアドレス」に、下記「申込内容」を記載の上、メールにてお申込みください。
    申込先メールアドレス:wadasあっとfish.hokudai.ac.jp(あっとを@に変換してご利用ください)
    担当教員名:北海道大学水産科学研究院 和田 哲
    申込内容:①コース(8月・3月)、②氏名(ふりがな)、③生年月日、④ 住所、⑤電話番号・E-mail、⑥在学する学校名・学年、⑦保護者・学校関係者の同伴の有無(「有」の場合、 同伴者の氏名・フリガナ)、⑧保護者の同意の有無 (受講希望者は保護者の同意を得ることとします。)
    申込期間:2025年5月10日から7月10日まで(定員に達し次第、終了します)

    本プログラムをキャンセルされる場合
    本プログラムのキャンセルを希望する場合には、なるべく早く下記連絡先に連絡してください。社会状況や体調の変化により、直前にキャンセルせざるをえない事態が生じることも十分に承知しています。たとえ当日にキャンセルされる場合があったとしても、どうぞ遠慮なさらずにご連絡下さい。

    本プログラムのお問い合わせ先
    *可能な限りメールにてお問い合わせください。
    メールアドレス:wadasあっとfish.hokudai.ac.jp(あっとを@に変換してご利用ください)
    電話番号:0138-40-5547

    *本プログラムは、JSPS科研費JP25HT0003の助成を受けたものです。

  • 本プログラムに関連するオンデマンド教材:自由に閲覧してください

    本プログラムに関連する資料を以下に挙げておきます。
    プログラムへの参加を迷っておられる方、単純に生き物の話題が好きな方もどうぞご自由にご覧ください。

    行動生態学入門:ヤドカリのオスはどのような情報を利用して、配偶行動をおこなうか?
     本プログラムで紹介する「行動生態学」という学問分野と、ヤドカリの研究に関する紹介です。
     大学の授業(90分間)をもとに作られていて情報量が多いので、全部読まなくても(前半だけでも)大丈夫ですよ。

    ・巻貝も「托卵」する
     こちらは北海道で「真ツブ」として有名な巻貝エゾボラのメスに関する紹介です。上記のヤドカリよりも短い小話です。

    ・函館湾にすんでいる動物のフィールド図鑑
      「葛登支いきもの図鑑」
      「七重浜いきもの図鑑」

     北海道大学水産学部動物生態学研究室のみんなで作成したフィールド図鑑です。
     きれいな写真と味わい深い解説文をお楽しみください。
     これからも新しい動物が発見されたら更新していきます。

    ・函館湾にすんでいる動物の簡単な紹介youtube動画集
     北海道大学水産学部動物生態学研究室のメンバー(学生、職員)が作成した動画集です(以下を参照)。
     研究室の楽しい雰囲気がそこはかとなく伝わってくる、でしょうか。
     動画の右上にある丸をクリックすると研究室のyoutubeアカウントに移動できます。
     これからも新しい動画が作成されたら更新していきます。



    • 私たちのおもな調査地、函館湾西岸の葛登支岬周辺の海岸を撮影しました。本プログラムでも、この海岸に出かけて磯採集をします。