「社会と経済の把握」開講期間 火曜日 4時限 14:50-16:20(一部振替授業日あり)
初回開講日:2026年 9月 29日
9/29火10/6火、10/13火、10/20火、10/27火11/5木、11/10火、11/17火、11/24火12/1火、12/8火、12/15火、12/22火1/5火、1/19火
9月17日(木)までに受講(参加)登録してください。
(未来大生)未来大での正規単位取得後、クレジット認定をする場合は事務局にお申し出ください。
【履修登録済の方向け】参加登録のマニュアルはこちら
対象:全受講者
開講期間:後期
授業形式:オンライン同期授業
成績評価法:以下によって評価する。
毎週の課題(60%)(評価する到達目標1, 2)および期末レポート(40%)(評価する到達目標1, 3)により評価する(合計100%).
キーワード
プラットフォーム資本主義,監視資本主義,デジタル経済,持ち寄り経済,文明論
担当教員 クマレ・ハラルド
Harald Michael Kümmerle
公立はこだて未来大学
【研究分野】科学技術社会論、社会情報学、科学史(数学史)
【前職・前歴】ドイツ日本研究所
Amazon,LINE,Uber,YouTube――私たちが日常的に利用しているサービスの多くは,「プラットフォーム」と呼ばれるビジネスモデルに基づいている.本授業では,このプラットフォームという概念を手がかりに,現代の社会と経済の構造を社会科学の視点から把握することを目指す.授業ではまず,プラットフォーム資本主義の構造分析,データの収集と行動制御をめぐる議論,監視社会論といった批判的視座からデジタル経済を検討する.続いて,近代工業文明の所有権交換モデルそのものを問い直す文明論的視座から,「持ち寄り経済圏」の構想とその倫理的・制度的前提を検討する.同じ現象をめぐっても,何を問題とみなし,どのような前提に立つかは立場によって大きく異なる.複数のテキストを読み比べることで,著者がどのような前提や問題設定に立っているのかを意識しながら,デジタル社会の構造を多角的に捉える視点を養う.専門的な予備知識は前提としない.
1. プラットフォーム経済,データ監視,価値と富の再編といった概念を用いて,現代の社会・経済構造の特徴と課題を説明できる.2. 同じ現象に対する異なる著者の記述を比較し,それぞれの立場・前提・問題設定の違いを整理できる.3. 複数の立場を踏まえたうえで,自らの立場を根拠に基づいて論述できる.
1. ガイダンス:授業の目的と進め方,「プラットフォーム」を社会科学から考える2. スルネック『プラットフォーム資本主義』イントロダクション+第一章「長い停滞」(S. 9–45)3. スルネック 第二章「プラットフォーム資本主義」導入部+広告プラットフォーム+クラウド・プラットフォーム(S. 47–78)4. スルネック 第二章 インダストリアル・プラットフォーム+プロダクト・プラットフォーム+リーン・プラットフォーム+結論(S. 78–110)5. スルネック 第三章「プラットフォーム大戦争」導入部+さまざまな傾向(S. 111–135)6. スルネック 第三章 数々の挑戦+将来起こり得ること(S. 136–153)7. ズボフ『監視資本主義』第3章「行動余剰の発見」8. 中間振り返り:著者の立場を読む――スルネック・ズボフは何を前提としているか9. ライアン『監視社会』第1章「消失する身体」10. 國領『サイバー文明論』まえがき+第1章「近代工業文明の基盤」11. 國領 第2章「文明の進化」+第3章「デジタル経済で広がる格差と富の変質」 ※第4章〜第9章で扱われるネットワーク外部性,ゼロマージナルコスト等の概念は,スルネック『プラットフォーム資本主義』で既習のため,授業では省略する.國領がこれらの共通の前提からいかに異なる結論を導くかを第12回で検討する.12. 國領 第10章「クラウド、プラットフォームとAIが生み出す情報のネットワーク外部性」+第11章「所有権交換モデルからアクセス権付与モデル、そして『持ち寄り経済』へ」13. 國領 第12章「劣後サービスの大きな価値」+第13章「サイバー文明における価値と富」14. 國領 第14章「デジタル社会の倫理とサイバー文明の精神」+第15章「複雑系の統治機構としてのプラットフォーム」15. 総括:4つの立場から社会と経済を「把握」する
毎回,指定された教科書の該当箇所を読んでくること.事前課題の指示がある場合にはそれに回答すること.授業内に開始した課題を完成させ,HOPEに提出すること.