Section outline

    •  マダラ,学名Gadus macrocephalus は,北海道や東北地方沖合の重要な漁業資源の1 つであり,癖のない白身魚の代名詞である。スケトウダラに比べて大型なので,骨の間隔が広くて調理しやすく,鍋の具材としてだけではなく,焼く,蒸す,揚げるなど幅広く利用されている。マダラを狙って獲る漁業は,青森県陸奥湾の網(そこだてあみ)(定置網)や,津軽海峡函館市沿岸の縄(そこはえなわ)や一本釣りがあり,日本海やオホーツク海でも延縄や網(そこさしあみ)で漁獲されている。沖合網(そこびきあみ)やかけまわし網では,混獲魚として漁獲されることが多い(写真6.1)。


    • 写真6.1 底延縄(そこはえなわ)実習で採集されたマダラ成魚(2005年10月28日19:34,噴火湾湾外木直沖)。

    •  日本周辺のマダラは1985 年以降,北海道周辺では最大2.4 倍の漁獲量変動があるが,東北地方以南では5~44 倍も変動している(水産庁,2016)。近年の漁獲量は比較的高水準だが,減少してくると,産卵回遊するマダラを狙う漁業者と,混獲魚として漁獲している漁業者の間で,対立が生じる恐れがある。