マダラ,学名Gadus macrocephalus は,北海道や東北地方沖合の重要な漁業資源の1 つであり,癖のない白身魚の代名詞である。スケトウダラに比べて大型なので,骨の間隔が広くて調理しやすく,鍋の具材としてだけではなく,焼く,蒸す,揚げるなど幅広く利用されている。マダラを狙って獲る漁業は,青森県陸奥湾の底建網(そこだてあみ)(定置網)や,津軽海峡函館市沿岸の底延縄(そこはえなわ)や一本釣りがあり,日本海やオホーツク海でも延縄や底刺網(そこさしあみ)で漁獲されている。沖合底曳網(そこびきあみ)やかけまわし網では,混獲魚として漁獲されることが多い(写真6.1)。